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丹下左膳餘話 百萬兩の壺
2010-04-01 Thu 18:33



丹下左膳餘話 百萬兩の壺



【スト-リ-】
とある小藩に伝わるこけ猿の壺。実はこの壺に先祖が埋め隠した百万両のありかが示されていることが判明する。だが、壺は先日江戸の道場屋敷に婿入りした弟・源三郎がそうとは知らずに持って行ってしまっていた。
やがて、その秘密は江戸の源三郎にも知れるところとなるが、一足遅く壺は道具屋に売り渡されてしまっていた。ほどなく壺は道具屋の隣に住む安吉の金魚入れとなる。しかしその夜、安吉の父親は行きつけの遊技場である矢場で、チンピラとの諍いから刺し殺されてしまう。矢場で用心棒の傍ら居候をしている左膳と矢場の女将・お藤は男の家を見つけるが、そこで、安吉が母親を早くに亡くし父親との二人きりだったことを知る。仕方なく二人は安吉を預かることにし、安吉が大事にしている金魚を入れた壺とともにお藤の矢場へと連れ帰るのだった。一方、源三郎は壺を探して市中を回るが、そこでたまたま目にした矢場で働く娘に軽い浮気心を抱く。以来養子の身である源三郎は壺を探すと称しては矢場へ入り浸り羽を伸ばすようになり、いつしか安吉、左膳とも親しくなるのだったが……。


わずか28歳の若さで戦病死してしまった早世の天才映画監督・山中貞雄の現存する3本のうちの1本。
それまでチャンバラものとして人気のあった丹下左膳を主人公に、擬似家族が織り成すホームドラマ風人情喜劇。





【レビュ-】
「第7回 ブログ DE ロ-ドショ-」の対象作品だったこの映画。ずっ-と前よりTSUTAYAさんの方にネットレンタル予約をしていたのですが、やっと届いたという事で本当に待ちに待った鑑賞となりました。
形として先に第8回を迎えてしまい、鑑賞と記事が後手になってしまった事を、宵乃さんや皆さんにお詫びしたいと思います。


でもってこの作品、やっぱり色々な映画評でとても高い評価を得ている映画でしたし、山中貞夫監督を「天才」と称する文をアチラコチラで目にしていたので、いつか必ず観たいと思っていた作品でした。
今回またまた、「ブログ DE ロ-ドショ-」という素晴らしいイベントにて、鑑賞出来る機会を与えてもらった事は毎度ながら本当に有り難く思っております。


さて、待ちに待ったこの「丹下左膳餘話 百萬兩の壺」。高い評価を獲得しているのは以前より知っていましたが、実は自分、丹下左膳というキャラクタ-は名前だけ聞いた事があるといった程度でどんな人物なのかは全然、知りませんでした。
昔の時代劇のヒ-ロ-。という肩書きはチラッと、そして隻眼というのもあの目の傷は何処かで見たことあるなぁ、なんて思いましたが腕が片方無かったのは知りませんでした。 

この物語、丹下左膳を思いっきり崩してパロディ化させた感じなのでしょうか?元々はコメディに登場してくるキャラではないのでしょうね。初見がこの作品だから、自分はこの丹下左膳は本当に良いオッチャンだなぁという印象を持ってしまいました。

だってあの風貌からはとても想像出来ない、面白可笑しいオッチャンなんですもの。それに居候先の女将さんにダダをこねながら結局、言う通りに従っているなんとも情けない剣客。というか完全に尻に敷かれてる感じ。
でもあの二人は夫婦ではないんですよね? だけど、まるで夫婦のような掛け合いで息もピッタリでした。


漫才の様な二人に絡んできたのが、孤児となってしまった安吉。安坊、ちょび安とも呼ばれていました。 この子供がまた良い具合で夫婦漫才に絡んできて本当に面白かったです。
それともう一人、この家族のような3人の話と並行して、もう一つの話で物語を面白く広げていってくれたのが源三郎。
この人物が百万両の壺を求めて絡んでくる。
話として、とても上手いと思いますし面白かったです。


丹下左膳餘話 百萬兩の壺 イメ-ジ1



この映画が持つ面白味というのはゲラゲラ笑うというタイプの面白さというより、終始ニヤニヤしてしまう程よい面白さかなと思いました。 
実際、自分はこの映画を観ていてニヤニヤしていたらしいです。爆っ

でも人を惹きつける面白さがちゃんと盛り込まれていて、コメディのネタとしても繰り返し反復させる手法を見せ、観ている者に「次も絶対こうなるんだから」と期待感を持たせながら、場面転換したらやっぱりそうなっている、といったワクワク感もある面白さが好感持てました。

それと小道具の使い方や見せ方が上手いなぁと感心してしまいましたね。色んな小道具を使って上手い見せ方をしていたと思いますが特に飾ってあったまねき猫が印象深かったです。
また場面転換の時に見せるダルマや、最後の締めの弓が的に当たった時の飾り等々、人物を写さないで見せる「間」の取り方とか、時にはその小道具が情感を表したりと(お餅が焼けてるシ-ンなど)、 なるほど「天才」と言われるのが分かった気がします。


笑いだけではありません。少しシンミリさせたりホロリとさせられる場面もとても上手くて、自分はなんだか何処かで観たような感覚になりました。

それが分かったのが丹下左膳が源三郎の所と知らずに道場破りに行ったシ-ン。
凄腕の剣客、それは化け物のようだ。と言われた丹下左膳が門下生と試合をしている場面で、あのドタバタと、独特の跳ねるように木刀を打ち込む仕草や立ち回り方が、喜劇王チャップリンの動きに似ていると感じたのです。

そこで振り返ってみるとこの作品。ハ-トウォ-ミングなコメディであると同時にちょっとホロッとさせたり、そして何よりも温かい愛情や人情を感じさせてくれる作品だなと。それは同じく喜劇で人を楽しませ、そして愛が溢れる映画を作り続けたチャップリンの映画に似ていると、自分は強く感じました。
ちょび安を引き取るという所もチャップリンの「キッド」みたいですしね。 それにチャップリンは放浪紳士、方や丹下左膳も雇われてはいるが浪人。ちょっと似ていませんか?ってかなり強引な見解ですね。



丹下左膳餘話 百萬兩の壺 イメ-ジ2



随所に見せるその映像センスと人物や物語の構成。やはり山中貞雄という人は天才だったのだと強く感じられた作品でした。
実際に監督だけでなく、脚本の構成なども手掛けていらっしゃる様ですし、人物でもあのインパクトのある2人組の屑屋も監督のアイデアだったみたいですね。


丹下左膳餘話 百萬兩の壺 イメ-ジ3


そんな方が、戦争という悲しい出来事によって早くに亡くなってしまったのはとても残念で寂しい事ですが、こうして今もなお傑作と呼ばれる、そして日本人が創った映画を堪能できる事に幸せを感じずにはいられません。
また良い映画に出会えたと、とても嬉しく思います。(^^)


自分にはとても面白かった映画であり、同時に深く印象に残った映画です。こうした作品はなかなか無いですよね。
宵乃さん、この映画を選んで下さり本当にありがとうございました。





ユウ太的評価 9点
自己評価ですのでご了承下さい。
皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。


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コメント
★ こちらもお邪魔します☆
>それにチャップリンは放浪紳士、方や丹下左膳も雇われてはいるが浪人。ちょっと似ていませんか?ってかなり強引な見解ですね。

本当に言われてみればそうですね!チャーリーに通じるモノをこの映画に感じます。
でも、監督に感じるのでありまして、さぜん、はやっぱり私には「コワイヒト」ですわ~!

屑屋さんもホント何とも言えない味がありましたね・・・
後で、侍にめちゃくちゃにされて可哀そうでしたが・・・。

律義に記事をアップして下さり、ありがとう~!
ユウ太さんらしい温かい記事で読んでいて、自分のセコサを反省もしました。
(早速記録の記事にアップさせてもらいました☆)

では、来月以降も、宜しくお願いいたします♪

追伸:あの壺は知らずに持っていたのではなく、確か婿入りの“引き出物”だったと思いますが???
2010-04-01 Thu 20:27 URL | miri #jSBoJ0Ww[ 内容変更] | top↑
こんにちは。
わたしも左膳を知ったのはこの作品が初めてなので、”左膳といえば素直じゃないおっちゃん”というイメージが確立してしまいました(笑)
殺陣のシーンもほとんどありませんでしたしね。

>同じく喜劇で人を楽しませ、そして愛が溢れる映画を作り続けたチャップリンの映画に似ていると、自分は強く感じました。

これを読んで思わずうんうん頷いてました。確かに同じテイストですよね。今まで気付かなかったのが不思議なくらいです。
ユウ太さんのおかげで、また新しい楽しみ方ができそうです!
素敵なレビューを、本当にありがとうございました。
2010-04-02 Fri 09:24 URL | 宵乃 #-[ 内容変更] | top↑
★ miriさん ありがとうございます。
miriさん(^^)こんばんは!
いつもありがとうございます。

この作品、自分は本当にチャップリンを感じました。
この作品が1935年、チャップリンの「キッド」が1921年位でしたか、調べたら山中監督はハリウッド映画など、良いところを勉強されて取り入れていらしたみたいですね。
きっと、チャップリンの映画も参考にしていたのかなと、今改めてそう思います。

でもやっぱり左膳は恐い剣客なのですね~。この作品からはとても想像出来ませんが、先にこちらの左膳を観た方が良いのか、どうなのか悩んでしまいそうです。(^^)

屑屋の二人も、本当に強烈なキャラでした。あの二人が途中の良いアクセントにもなっていたと思います。
江戸時代の身分の違いから、家をめちゃめちゃにされてしまい、確かに可哀想でしたがね。でも面白かったです。

次回も茶栗鼠さんのチョイスと言う事で、また楽しみにしています。(^^)

追記の件は、ある所から引用してしまいました。でもいちお、手直しを加えておきましたよ~

いつも本当にありがとうございます。(^^)
2010-04-02 Fri 19:11 URL | ユウ太 #-[ 内容変更] | top↑
★ 宵乃さん ありがとうございます。
宵乃さん(^^)こんばんは!
いつもありがとうございます。

本当に遅くなってしまいまして、申し訳なかったです。汗っ
でもお陰様で、ずっと気になっていたこの作品を鑑賞出来ました。感謝感激でございます。(^^)

宵乃さんもこの映画で左膳を見るのは、初めてとの事ですかぁ。本当にイメ-ジが全然違うようで、本当はおっかない凄腕の剣客との事。自分も信じられない位、この作品ではおもろいオッチャンでしたね!

チャップリン映画を感じたのですが、宵乃さんも納得して頂けたご様子でなんか安心してしまいました。
変な事を書いちゃったかなぁ なんて思いましたが、自分だけでなくて良かったです。(^^)
でもチャップリンの映画の良いところを取り入れて、本当に楽しい、愛情を感じさせる映画だと思います。
それに江戸が舞台なのでやはり「人情」が強く感じられたのはとても好感が持てました。

古き良き、日本の良さが表現されていたと思います。他にも女将さんの小唄や遊技場でのまったりした雰囲気も、日本て良いなぁと感じさせてくれましたね!

とても良い映画を選んで下さいまして本当にありがとうございます。(^^)
鑑賞出来て良かったです~
2010-04-02 Fri 19:20 URL | ユウ太 #-[ 内容変更] | top↑
ユウ太さん、コメントありがとうございます。
この丹下左善のキャラクターは、予想外の驚きと、刺激や明るさを持ち合わせたすごい人物ですよね。

それと、監督が戦争の為になくなるという、原題じゃ意味がわからない最期にも、この作品の素晴らしさに比例して、悲しくなります(>_<)
2010-04-07 Wed 16:09 URL | 茶栗鼠 #-[ 内容変更] | top↑
★ 茶栗鼠さん ありがとうございます。
茶栗鼠さん(^^)こんにちは!
いつもありがとうございます。

いえいえ、こちらこそTBをして頂きまして、そして今回コメント頂きありがとうです。(^^)

丹下左膳という人物は自分はよく知らなかったのですが、この映画で描かれている左膳は本当に魅力的で、惹きつけるパワ-を持ったキャラクタ-でしたね。
自分もこのキャラの虜になってしまいました。しかし、本来はもっと恐い、人をバッタバタ切り捨てていく人物だと知りました。
この映画では「丹下左膳餘話」という事なので、思いっきり崩してデフォルメした人物に仕上げたのでしょうが、それが高い評価を受けたというのも、とても面白いなぁと感じた、色んな意味で興味深い映画だったと思います。

そんな映画を撮った山中貞雄監督。天才と評された理由もこの映画で見る事が出来ましたが、若くして亡くなられたのは残念ですね。
それがまた戦争という悲しい出来事によるものであるのが、余計に辛いものです。

もし、戦争が無かったら、もし山中貞雄監督が生きていて映画を撮り続けていたとしたら。と思うと余計に残念な思いでやりきれません。
きっと黒澤監督に並ぶ、巨匠となっていた事でしょうし、もっと多くの名作が生まれていたかも知れませんね。

そうネガティブな事ばかり考えると非常に心苦しいですが、確かにそんな天才監督が日本に居たんだ と誇りに思いたいと、自分はポジティブに考えたいですね!


コメントを本当にありがとうございます。(^^)
2010-04-07 Wed 17:56 URL | ユウ太 #-[ 内容変更] | top↑
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