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生きる
2009-12-04 Fri 17:22



生きる



【スト-リ-】
30年間無欠勤を続けていた市役所の市民課長だが、無気力な日々を過ごしてきた公務員の渡辺は、ガンで後半年の命と知らされ、恐れおののき、嘆き悲しんだ末、市役所に懇願する人々の願いにこたえて公園を作ろうと努力していく…。


黒澤明監督が、人間の尊厳を高らかにうたい上げたヒューマン・ドラマの傑作。1953年度のベルリン映画祭で銀熊賞を受賞。





【レビュ-】
最近、忙しくなかなか更新出来ずにすみません。大好きな映画も全然、鑑賞出来ない日々を過ごしていました。
そんな中、久しぶりにやっと鑑賞したのですが、そうした時期に観るにふさわしい作品、「生きる」を鑑賞しました。

モノクロ作品というのは、やっぱり味があってゆったりと腰を据えて観るのには本当に良いなぁと思います。
この作品は黒澤明監督作ということで、以前から鑑賞したかった作品でした。


最初、いきなり胃のレントゲン写真から入り、ナレ-ションが付けられた映像からの始まりでした。
その後、お役所勤めで何の変化もない、ただただ書類にハンコを押し続け時間が経つのを待ちわびながら、無気力に過ごしているこの物語の主人公が登場します。

その後、この主人公に胃ガンが見つかる という物語なのですが、正直に言って冒頭から胃ガン発見まではけっこう退屈してしまいました。 
しかし、そこからがこの映画の急展開のように俄然、登場人物達にかじりついて見入ってしまうのでした。


主人公、役所の市民課課長である渡辺という人物。 最初は本当に無気力な暇をもてあましている男でしたが、自分が胃ガンという事を知り、当時としては「胃ガン」イコ-ル「死刑宣告と」いうショッキングな現実に直面してからの心の変化がとても面白く、また色々な苦悩や葛藤を経て「生きる」という事を精一杯おこなっていく過程が見事に描かれていたと思いました。

それを実現したのが志村喬の演技。 前回観た「七人の侍」では雇われた侍達のリ-ダ-的存在を演じていましたが、これまたガラッと違った役を見事に演じていました。
何の変哲もない日常から、余命半年と知ってからの変わり様は凄かったです。特に「目」の演技。言葉や台詞は吐かなくても「目」だけで心情を強く訴えているあの演技は度肝を抜かれました。 渡辺という男はずっと映画の世界の中では存在感が薄かったのに、鑑賞している我々への印象は強烈な存在感を放っています。 志村喬の演技は10点満点だと思いますね。


生きるイメ-ジ1



死を感じ、目前にした時人間はどうなるのか。 その心情の変化と行動は。
この映画で見事に表していました。

この映画での主人公渡辺がとった行動は、真面目だけが取り柄で、それまできっと外に飲みに行ったり気晴らしに遊んだりという事はしてこなかったと思われます。 先ず最初に取った行動は仕事を無断欠勤し、昼間から憂さを晴らすように飲んだり、歓楽街に訪れたりと自分がやってこなかった事をしてみました。
しかし、彼はまだそこでは「生きる」という事を見出せなかったのです。


人間にとって「生きる」という事。 自分がこれまで生きてきて学んだ事は、ただひたすらに「目の前の事を一生懸命に行う」事だと知りました。
余計な事は考えず、ただ目の前にある事柄を一生懸命。 例えば仕事ならその時にやらなければならない事を一生懸命に、掃除や洗濯なんかもそうですし、映画を観ている時なども余計な事を考えず映画を思いっきり楽しむ。

きっとそういう事なんじゃないかな と思います。

この渡辺も、自分がやるべき事を見つける事が出来ました。それは以前から住民より要望のあった公園を作る事。
市民課課長ということで工事をする土木課や公園課、予算を組む他の課に一生懸命働きかけ、市議会議員の助役までも説得に何度も何度も足を運びました。
その時はきっと必死なのでしょうね。色んな障害があっても心を折ることなくひたすらに仕事を一つ一つこなしていくのです。
彼は「公園を作る」事だけに心を注ぎ、それこそが「生きる」ということだったのでしょうね。 以前のように面倒くさい、早く定時にならないか等と余計な心を持たずに、ただひたすらに。


勿論、公園を作れば形として残るものだから生きた証が欲しい という事もあったのだろうと思います。 けれど自分は公園を作るという過程こそが、彼の「生きる」事であり、「生きている」と実感していた瞬間だっただろうとこの作品を観て感じました。

だから、あの有名なシ-ンであるブランコの場面で映し出された渡辺の、静かだが充実した顔、やり遂げた達成感に溢れるあの姿があったのだと思います。


生きる イメ-ジ2



この作品は古い映画ですが、昔から人々が模索している「生きること」とは?という問いに、一つの答えを導き出しているのだと思います。 
振り返ると全てが最後のブランコのシ-ンへの布石だったのでしょうね。 そう後から解る素晴らしい映画だと思います。


しかし、役所って本当にやっかいな所であり、人間とは頭で理解しても結局、同じ事を繰り返してしまうものなんですね~。そこら辺もコミカルに描いており面白かったですね。


志村喬の演技は本当に特筆ものです。 素晴らしかったですよ。(^^)





ユウ太的評価 8.5点
自己評価ですのでご了承下さい。
皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。



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コメント
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2009-12-05 Sat 01:33 | #[ 内容変更] | top↑
★ こんにちは
この作品のタイトルはよく耳にしていたので、すっかり観た気になっていたのですが、ユウ太さんの記事を読んで勘違いだったと気付きました(笑)
とっても見ごたえのありそうな作品ですね。黒澤作品に出ている役者さんでは志村さんが一番好きなので、ぜひ彼の目の演技を観なくてはと思いました。
あと「目の前の事を一生懸命に行う」ということ・・・ほんとうに素晴らしいと思います。元気が湧いてきそうな作品の紹介をありがとうございました!

ところで、「RELAX TIME」をわたしのブログのブックマークに加えたいのですが、よろしいでしょうか?
検討お願いしま~す!
2009-12-05 Sat 17:32 URL | 宵乃 #-[ 内容変更] | top↑
★ 管理人のみ閲覧できます
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2009-12-05 Sat 23:39 | #[ 内容変更] | top↑
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2009-12-06 Sun 02:13 | #[ 内容変更] | top↑
★ こんばんは☆
ユウ太さん、いつも色々とありがとう~!
この映画は若い時に見ました。感激しました。ブランコのシーンとか、泣けますネ・・・。

>余計な事は考えず、ただ目の前にある事柄を一生懸命。

この言葉は、私もここ数年勉強してきた考えの中で、常に言われている言葉でした。

>振り返ると全てが最後のブランコのシ-ンへの布石だったのでしょうね。 そう後から解る素晴らしい映画だと思います。
>しかし、役所って本当にやっかいな所であり、人間とは頭で理解しても結局、同じ事を繰り返してしまうものなんですね~。そこら辺もコミカルに描いており面白かったですね。

このあたり・・・本当に素晴らしいレビューです♪

あと、>以前、他の方からも同じように「ユウ太さんは好きそうだなぁ」とか、「ユウ太さんはそう言うと思った」等々、自分の好物や行動パタ-ンが読まれやすいのでしょうか?(^^)

この件ですが、きっと皆さん私と同じ気持ち・・・決してユウ太さんをラべリングしているのではなく、通じる気持ちを感じる、という意味だと思います。

では、ちょうど忘年会等も無いご様子で良かったです。チャイナタウン、気持ちはご一緒に、それぞれ楽しみましょうネ~☆(もし宜しかったら、どなたかお誘い下さいね~!)
2009-12-06 Sun 19:38 URL | サイ #jSBoJ0Ww[ 内容変更] | top↑
★ 宵乃さん ありがとうございます。
宵乃さん(^^)こんにちは!
ご訪問とコメントをありがとうございます。

お返事が遅くなりまして、大変申し訳ありませんでした。

この作品は自分もやっと鑑賞する事が出来ました。(^^)
以前から気になっていて、観ようと思っていました。今回、忙しく過ごしていた中に観る作品として、とても良かった映画だなぁと感じる事が出来ました。 それほど素晴らしく、見応えのある作品でしたね。

宵乃さんは黒澤映画の役者さんの中で志村さんがお好きという事。実は自分も「七人の侍」で志村喬さんの姿に見惚れてしまってました。(^^)
この作品ではまた違った役柄で、これまた凄い演技を披露していました。
台詞はボソボソッとした感じですが、人生の終わりを意識してから生きる事に目覚めるあの姿は、強烈に印象に残りました。 意味が違っちゃうかもですが「死中に活あり」を見せてもらった、そう感じてなりません。

それと自分のレビュ-でお褒めの言葉を戴き、また、元気が沸いてくるという、とっても嬉しいお言葉を本当にありがたいです。(^^)

皆様に少しでも元気と癒しを・・・とブログを運営させて頂いてるものですから何よりも嬉しいですね!(^^)

でもこの映画の素晴らしさがあったからこそ、自分もまた一生懸命頑張ろうと心を新たに思う事が出来ました。
そんな事も考えたり教えてもらえる、名作だと思います。

宵乃さんも機会がありましたら是非、鑑賞してみてくださいね!

それとリンクの件もありがとうございます。(^^)
自分もこうして大好きな映画で親しく接して下さる方、ブログというツ-ルで様々な方が親しくして下さる事が凄く嬉しく幸福だと思っております。

是非、こちらこそお願いしたいです。自分、早速、宵乃さんのブログ様をリンクさせて頂きました。
これを機に、これからも楽しく宜しくお願い致します。(^^)

本当にありがとうございます。(^^)
2009-12-07 Mon 17:30 URL | ユウ太 #-[ 内容変更] | top↑
★ 2009-12-06 Sun 02:13 の方 ありがとうございます。
こんにちは!(^^)
いつもありがとうございます。

この作品をご覧になっていたのですね。
いえ、シ-クレットでもコメントをして頂いてありがとうございます。嬉しいです。(^^)


自分がこの作品で感じた事を素直に書いて勝手を申しておりまして本当に恐縮です。

でも、本当に素直にコメントをお寄せ頂いてありがとう。
これでまた、あなたの事を少し知る事が出来ました。
(^^)

こうしていつも親しく接して下さり、さらにこうしたツ-ルで本音をお話しして下さる事。自分は有り難く思いますし、感謝しております。

いえいえ、これからも遠慮なさらずにそっと本音を語って下さいね!(^^)

いつもありがとうございます。(^^)
2009-12-07 Mon 17:44 URL | ユウ太 #-[ 内容変更] | top↑
★ サイさん ありがとうございます。
サイさん(^^)こんにちは!
いつもありがとうございます。

いえいえ、こちらこそいつも色々とありがとうです。(^^)
サイさんには本当に色々と。お誘いも戴いてますし、ブログの楽しさも広がっております。(^^)

サイさんはこの作品を鑑賞済みで、以前自分にも良い映画ですよとコメントにて教えて下さいましたね。
そのお言葉があって「絶対に観たいっ」と思っておりました。 やっと鑑賞出来ました。(^^)ありがとうございます。

何というか、深い感動と生と死について真剣に考えさせられるような、そんな良い作品だったです。
ブランコのシ-ンは涙はしませんでしたが震えました。 あぁ、生きるってやっぱりこういう事なのかなと・・・。

まぁ、生意気にも悟った訳じゃないのですが、自分もまだまだ一生懸命頑張ろうと、そう思った次第であります。(^^)

サイさんも同じようなお考えとの事。なんだかとても嬉しいですね。 自分も日々、心がけていますが人間は欲念、想念の固まり。いつも余計な事を考えてしまいます。でも努力して一生懸命に生きていきたい。そう思いますね。


レビュ-の方もお褒めのお言葉を勿体なくもありがとうございます。(^^)
テ-マは非常に難しい重い物もありましたが、コミカルな部分も沢山あり、そこのバランスが本当に絶妙なのでしょうね。
ある人のレビュ-ではこの作品はコメディ-だ。というも目にした事があります。 とても深い深い作品なのでしょうね。

自分の件に関しましても大変に有り難いお言葉を。。。
そう仰って頂いて嬉しいです。(^^)

それと今回の「ブログ DE ロ-ドショ-」の期間も、心配されていた忘年会等の予定が丁度回避出来たので皆さんと一緒に、場所は違えども楽しく参加したいと思っています。(^^)
宜しくお願い致します。

いつも本当にありがとうございます。(^^)
2009-12-07 Mon 18:08 URL | ユウ太 #-[ 内容変更] | top↑
ユウ太さん、はじめましてです。
これはホントいい作品ですね。
そこら辺もコミカルに描いており面白かったですね。≫その通りですね。逆にそういうコミカルシーンがあっての名作ですし。
昔の映画は新春のめでたい時期に公開されていたために、葬式などの暗いシーンはご法度だったらしいですが、それでも批判をそうそううけずにやっていけたのはいいですね。
それと、志村さんと黒澤さんの息が合ってて名作になりましたね。
2009-12-10 Thu 23:01 URL | 茶栗鼠 #-[ 内容変更] | top↑
★ 茶栗鼠さん ありがとうございます。
茶栗鼠さん(^^)はじめまして!
ご訪問とコメントをありがとうございます。

茶栗鼠さんは以前から訪問して下さり、またやっぱり以前から色んな所でお名前は拝見していました。
ですのでこうしてコメントをやり取りするのは初めてなのですが、前から良く存じている方のように感じております。

自分の記事にコメントをして下さいまして、本当にありがとうございます。(^^)

この作品は本当に良かったと思います。(^^)
テ-マは深く、重たい壮大なテ-マなのですが、時折入るコミカルさのおかげで味わいが増し、より深みのある人間ドラマに仕上がっていたと思いますね。(^^)

新春に公開されていたとしても何の違和感もないドラマに思えますね。
確かに葬儀のシ-ンがありますが、あのシ-ンがなければこの名作はありえなかったでしょうね。
皆が口々に渡辺課長を偲びながら言いたい事を言い合ってる姿は滑稽であり、また回想シ-ンにて渡辺課長の人生の終幕を素晴らしく演出していたと思います。

その辺りの微妙なさじ加減が効いているのでしょう。黒澤監督の巧みさに本当敬服致しますね。(^^)
志村喬さんの演技も本当に素晴らしいものでした。

お返事がすっかり遅くなってしまい大変すみませんでした。
また、これを機に宜しかったら遊びにいらしてくださいね。(^^)
ご訪問とコメントを本当にありがとうございます。(^^)

2009-12-12 Sat 17:38 URL | ユウ太 #-[ 内容変更] | top↑
★ こんにちは☆
今日、アップしましたので、大昔の感想文ですが、良かったら読んでやって下さいね。
先日、録画保存したので、出来るだけ早く再見しようと思っています。
再見後に、また、お邪魔させてもらいますネ☆
2010-10-21 Thu 13:20 URL | miri #jSBoJ0Ww[ 内容変更] | top↑
★ miriさん ありがとうございます。
miriさん(^^)こんばんは!
いつもありがとうございます。

お返事がめちゃ遅くなってしまい本当に申し訳ないです。

この作品は自分も大変に感銘を受けた映画でした。miriさんの記事も拝見させて頂きに参上したいと思います。
忙しくなってしまいまして、なかなかご訪問出来ず、またコメントに対してお返事も出来ずに申し訳ありませんです。


いつも本当にありがとうございます。(^^)
2010-10-29 Fri 18:56 URL | ユウ太 #-[ 内容変更] | top↑
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