スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 | top↑
カッコ-の巣の上で
2009-03-19 Thu 16:17



カッコ-の巣の上で


【スト-リ-】
1963年9月のある日。オレゴン州立精神病院にひとりの男が連れられてきた。ランドル・P・マクマーフィ。彼は刑務所の強制労働を逃れるために狂人を装っていた。しかし、精神病院はもっと悲惨な状況にあった。絶対権限を持って君臨する婦長によって運営され、患者たちは無気力な人間にされていたのだ。さまざまな手段で病院側に反抗しようとするマクマーフィに、患者たちも心を少しずつ取り戻し始めた。そんな彼の行動に脅威を感じた病院は、電気ショック療法を開始するが、マクマーフィも脱走を計画し始める……。

1975年のアカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞と、主要5部門を独占した名作。


【レビュ-】
75年のアカデミ-主要部門を総ナメにしたという、名作と謳われる作品。多分、初見だと思うという感じで鑑賞しました。

精神病院を舞台にした作品ということで、自分的にはこういう背景の作品は凄く興味があり、真剣に食い入る様に鑑賞させて頂きました。

精神病棟内で起こる人間ドラマとして描かれていますが、これは現代の社会や自分たちの周りを見回しても身近にある環境を痛烈に風刺しているとレビュ-で読んだ事がありました。

なるほど、精神病患者とそれを管理する病院側。身の回りで置き換えるととても恐ろしい、そして全く理不尽なものも見え隠れするようですね。

この作品ではジャック・ニコルソン演ずるマクマ-フィ-が精神病患者達に自由と人間らしい生き方を教えて、その喜びを体験させていました。
雁字搦めに時間と規律に縛られ、気がついたマクマ-フィ-は取り上げられた自由を皆に開放してやろうと一人奮闘する姿は一見、どうしようもないロクデナシが我が儘のし放題で秩序を乱し、はちゃめちゃな行為に走る様描かれていますが、考え方や見方を変えると彼は患者達に生きる喜びを与えていたとも取れると思いました。

常軌を逸した、確かに管理する側からすれば危険な行動。それを抑え付けようとするのは無理もないでしょう。精神病の治療を邪魔し、規律と秩序を乱す管理の邪魔となるものは排除しなければならないと思います。
しかし、これが社会を風刺したものというならば、管理する側が異常でマクマ-フィ-が人間の尊厳を守る者として見えてくるから面白いですね。

規律に縛られ管理の網の中で「挑戦」する行為は非常に勇気がいる事だと思いますし、一人でム-ブメントを起こす事の難しさと大変さは凄く良く解ります。

人間、気がつかない内に、正しくない物を「正しい」と誤認してしまう事は生活していく上で多々あると思います。
この作品の中で病院側が正しくないと思ったのは、母親に異常に怯えていたビリ-に対してラチェッド看護婦がおこなった行為は、精神的に病んでいる彼を追いつめてしまった行為でした。
言う事を聞かない物には制裁を加える。精神病患者に対してこうした行為は如何なものなのでしょう?
また悪とされ、諸悪の根元と見なされたマクマ-フィ-に対してはロボトミ-手術(脳手術)を行使し、彼を廃人にしてしまいました。これは非人道的行為でとても恐ろしいものでした。
この当時、精神病に対してロボトミ-は容認されていたようですが、意志や思考、学習能力を奪ってしまう酷い治療術でした。
映画「セッション9」でもこの施術は登場して、その時も恐怖感を覚えましたが、この作品で更にリアルに恐ろしいと感じましたね。

しかし、このシリアスな映画をクオリティの高い素晴らしいものに仕上げたのは監督の手腕は勿論、名優ジャック・ニコルソンのあの演技は素晴らしかったです。
この物語で大抵の場面がおちゃらけている様な場面が多かったですが、ふざけて廃人のように見せたクレイジ-な目つき、そしてロボトミ-を受けたあとのあの表情。ジャック・ニコルソンはこの作品の演技でオスカ-を受賞しました。
また、ラチェッド看護婦を演じたルイ-ズ・フレッチャ-の演技も鬼気迫る凄い演技を観れました。彼女もこの作品でオスカ-を受賞しており、主演男優、女優の両部門を見事、獲得しています。


そして原作ではこの物語の主人公として描かれているという、ネイティブ・アメリカンのチ-フがとても良かったです。
彼の全編、とっていた行為は、一番冷静で且つ、人間らしかったと思います。彼ら「インディアン」と呼ばれた民族は自然を敬い、心理を追求してきた独自の思想は、最後ああいった形でマクマ-フィ-と己自身に決着をつけたのかなと考えさせられました。

彼がとった選択は正しかったとかは言いませんが、人間の尊厳や真理を考える良い作品だなと自分は思いました。

人間は心の眼を開き、何が正しい道なのかを見極めなければいけないんだなと強く思います。

そうした思いを呼び起こし、深く考えさせられる良作でした。



ユウ太的評価 8.5点
自己評価ですのでご了承下さい。
皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。

スポンサーサイト
別窓 | シリアス | コメント:4 | トラックバック:0 | top↑
<<パコと魔法の絵本 | RELAX TIME | 殺人の追憶>>
コメント
この作品の、ジャックは仰るように、顔の表情が豊かな俳優さんですよね(笑)廃人となってしまった表情などは、本当に上手かったです。今の様に、神経系統の病気を治す為の治療薬が確立していなかった時代には、こういう荒療法が横行していたんですね・・治療の方法が怖いです(><)しかし、人間とは脳内を少しだけ手を加えると、こんなにも人間らしさを失ってしまうものなのかと、そういう意味でも、恐ろしさを見せつけられた作品でもありました。
チーフの存在は、大きなものでしたね。
私も最後の選択は、必ずしも正しくはないと思いましたが、体から魂を解放させてあげたいという気持ちがそうさせたのでしょうね。
色々と考えさせられる作品でした。
2009-03-21 Sat 21:04 URL | ぴーち #-[ 内容変更] | top↑
ぴ-ちさん(^^)こんばんは!
いつもありがとうございます。

ジャック・ニコルソンはこの作品でオスカ-受賞という事でしたが、見事な素晴らしい怪演でしたね。
あの目つきは今でこそ「彼らしい」というものですが、この当時は皆、度肝を抜かれたんじゃないかと思わせるくらい凄い演技だったと思います。

この当時の精神病治療というのは本当に恐ろしいもので、実際、ロボトミ-やそれに値するような治療が行われていたというのが怖いですよね。
そういった物語に込めたメッセ-ジは社会を風刺したものだったというのがこの作品の素晴らしい所なのでしょうね。

タイトルにも深い意味があったとの事です。

そして、チ-フの存在が、この作品に見事なスパイスとして非常に光ったものでした。
最後の行動は、倫理道徳上では許されない行為でしたが、そんな事を超越した深い尊厳を守る行為として、同じく考えさせられました。

内容はシリアスな物語でしたが非常に素晴らしい、深く心に残る秀作だと思いますね。

いつも本当にありがとうございます。(^^)
2009-03-23 Mon 18:27 URL | ユウ太 #-[ 内容変更] | top↑
★ 初めまして!
足跡を辿り参りました!

この作品、ストレートには描いてないところが高尚ですよね。
映画を観た人が、独自の答えを見つけなければいけない。
本当に考えさせられました。
描く視点が違うだけで、
こんなに色んな見方が広がるのだと思いました。

TBさせてください!!
2009-03-29 Sun 14:56 URL | なるは #-[ 内容変更] | top↑
★ なるはさん ありがとうございます。
なるはさん(^^)初めまして!

ご訪問とコメントを頂きありがとうございます。

仰る通り、この作品はストレ-トにメッセ-ジを伝えてくるのではなく観る者の受け取り方で色んな感じで捉えられる作品だと思います。

ただの精神病患者とその院内で起こった出来事を描いてる訳では無いですね。
このタイトル「カッコ-の巣の上で」というものにも深い意味があるようです。
故に、この映画で何を伝えたかったか というのを考えながら観てみると奥底にあるものが見えてくる感じがします。

何が正しく何が悪いのか、難しいですがこの作品を観て考えてみるのも面白いですね。

なるはさんの観点もきっと素晴らしいのでしょうね。自分もまたお邪魔してじっくり拝見したいと思いますので宜しくお願い致します。

また、TBもありがとうございます。これからもお気軽にコメントやTBをして下されば嬉しいです。

ご訪問とコメントを本当にありがとうございます。(^^)
2009-03-29 Sun 17:32 URL | ユウ太 #-[ 内容変更] | top↑
コメントの投稿
 
 
 
 
 
 
  管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
トラックバックURL

FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら
| RELAX TIME |

ブログ内検索

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。