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グラン・トリノ
2009-09-27 Sun 16:37



グラン・トリノ



【スト-リ-】
仕事を引退してからはビールを飲み、月に一度理髪店に通うという決まりきった生活を送る元・軍人のウォルト。彼の亡くなった妻は、最後に彼が教会で告解をすることを願っていたが、ウォルトにはその気は一切ない。そもそも彼には信頼のおける人がいなかった。
そんなウォルトに転機が訪れたのは、愛車の“グラン・トリノ”が盗まれそうになった夜だった。彼が嫌悪するアジア系移民の不良集団が、内気な少年・タオに盗みを強要したのをきっかけに、ウォルトはタオと接するようになる。この出会いが、思いがけない友情につながり、2人の人生は変化を見せていく・・・。

クリント・イーストウッドが監督、主演を務めた感動のドラマ。男の人生は、最後で決まる。



【レビュ-】
ずっと観たかった「グラン・トリノ」をやっと観る事が出来ました。

この作品、自分は劇場で観たかったです。公開当時「レッド・クリフ Part2」と、どちらを観ようかと悩んだ挙げ句「レッド・クリフ」を観てしまったんです。その日はレイトショ-で時間的に立て続けに観れるスケジ-ルだったのですが深夜になると言う事もあって無理せず、涙をのんで「レッド・クリフ Part2」を選んでしまった。苦い選択でした。

その後、劇場では結局観る事が出来なかった。今思うと大変に悔やんでしまいます。

そんな経緯からDVDがリリ-スされるのを待って、やっとの事で鑑賞に至りました。


やはりクリント・イ-ストウッド監督作品と言う事で、自分の中の期待値がグンと高くなっていました。それを思うと今回の作品はちょっと「あれっ?」といった印象を抱いてしまいました。

この間鑑賞した「チェンジリング」が思った以上に激しく感情を揺さぶられた濃い作品だったので、それ以上との呼び声が高かった本作を余計に期待してしまったのと、事前にちょっとだけ他のレビュ-を読んでしまったのは今回、自分が反省しなきゃいけないなと思ってしまいました。

ですので作品の内容としては期待していたよりも自分は下回ってしまいました。

でもやはり色々と深く考えさせられたり、思う事が多い作品に仕上がっているのは流石はイ-ストウッドだなぁと唸ってしまいます。


この作品は様々な物を見せられ、考えさせられました。

それはこれまでにイ-ストウッドが俳優として、監督として映画というものを創り上げてきた物も沢山含まれていましたね。

テ-マみたいなものは昔から受け継がれてきた古き良き物、文化や事柄など、また、人生や生と死みたいな事も盛り込まれていました。それとイ-ストウッドが過去に演じてきたヒ-ロ-のような男の生き様を描いていたと思いました。

今回のこの作品はその「男の生き様」を強く感じました。
今までイ-ストウッドが世に送り出してきたヒ-ロ-達、ハリ-・キャラハンやウェスタンのヒ-ロ-像をこの作品で垣間見る事が出来ました。
この主人公ウォルト・コワルスキ-という人物はそれまでのヒ-ロ-達の、その後みたいな格好の人物に思えます。


グラン・トリノ イメ-ジ4


拳銃を抜き、鋭い眼光で睨みつけ相手を威圧する台詞を吐く。この姿はハリ-そのもので、年こそとりましたが以前と変わらぬ印象でした。

また、若い者に仕事の仕方や立ち振る舞い、相手への立ち向かい方などを教える姿は「ハ-トブレイク・リッジ 勝利の戦場」の鬼軍曹のように思えました。この鬼軍曹も朝鮮戦争に従軍していた人物でしたね。

そんな、これまでイ-ストウッドが創り上げたヒ-ロ-達を彷彿させるこのウォルトを観ながら「おぉ~!」と嬉しくなりながら鑑賞してました。物語中盤までは笑えるシ-ンも多く、監督として毎回、深く重たい作品を撮ってきたイ-ストウッド作品とは思えない雰囲気に少々、戸惑いもしましたが和やかに観ていられました。


しかし、後半から流れが変わり、いよいよだなと思っていたらウォルトの決断した行動は予想とは違っていました。
その選択は自分はとても良かったと思います。この行動はイ-ストウッドが今現在のアメリカに、世界に送った深いメッセ-ジでもあるのかな?とも感じました。それと同時に今まで彼が演じ続けてきたヒ-ロ-達も一緒に終焉させるという意味も含まれていたのかなと・・・。


過去のヒ-ロ-達なら銃器を手に、悪党を殲滅させていたでしょう。「ダ-ティ-・ハリ-」でなら問答無用で44マグナムをぶっ放す、シリ-ズの中ではロケットランチャ-だかバズ-カまでぶっ放してましたもの。
しかし、正義の名の下に暴力での報復は新たな暴力しか生み出さない。という今の戦争や世界情勢を見てきて、そうではない本当の勇気をもった行動を教えていたと、自分は勝手に感じてしまいました。


グラン・トリノ イメ-ジ1


それをタオ少年に様々な事を教える姿を通して、主演最後の作品として伝えようとしたのかなと深読みしてしまいます。今までのヒ-ロ-達も一緒にピリオドを打つ形で。


そう考えると内容はとてもあっさりと、今までに比べて重たくなかったので肩すかしを食らったように感じますが、イ-ストウッドの偉大さと意図するものを思うと、大変に素晴らしい作品に仕上げてきたのだと感慨深くなってしまいました。


毎回そうなのですが、クリント・イ-ストウッド監督作品というのは観ている時よりも観終わった後に、ジワジワと心に迫ってきます。
今回の作品も観終わった10分後、20分後に「あぁ、良かったわぁ」とくるものがありました。

イ-ストウッドのこれまでの全てが詰まった、まさに集大成のような作品ですね。皆さんの仰ってる事が良く分かりました。



それと名車「フォ-ド・グラン・トリノ」。 この作品のタイトルであり劇中にもその惚れ惚れする姿を見せてくれる車ですが、自分はこの「グラン・トリノ」が古き良きものの象徴として使用されたのだと解釈致しました。
長年フォ-ドで務め上げたというウォルト。大きく頑丈なアメ車は強いアメリカの象徴であり、世界をリ-ドしてきた主要産業の一つでした。

昔の良いもの、古いものを大事にする事。古くても直せば使える、直す技術、直そうとする心。その他、家族を大切にする事。世話を受けたら厚く感謝する事。物事を素直に受け入れる心。今、そうした事がどんどん少なくなってきて、他人に関心を持たなくなってしまいました。
そんな現在の人々に、大切な事を忘れずに受け継いで欲しいと願う想いも込められている、そんな気がします。

その失われつつあった古き良きものを、それまで毛嫌いしていたアジア系移民モン族の家族に見たウォルトは、自分の人生で培ってきた己の信念と愛車をタオに委ねたのでしょうね。

タオ少年はトリノに乗り何を受け継いだか?ラストのシ-ンは良い表情をしていたと思います。エンドロ-ルの曲も良く深い余韻を残してくれました。



と、色々な事柄をこうして後から振り返ると益々、この作品は良いなと思ってしまいます。昨夜鑑賞したのですが、観終わった10分後に熱いものがこみ上げてきたその時より、記事を書いてる今の方が一層、良かったと思える不思議な作品だと思います。
そう考えると10点を付けたいのですが、やはり期待値が高かったせいもあり、自分としてはもっと深い作風ならばとどうしても思ってしまうので9点に留めようかと思います。

グラン・トリノ イメ-ジ2


しかし、銃を構えるイ-ストウッドはやはりシビレてしまいます。78歳のジイ様とは思えない格好良さ!けれど、それよりも輪を掛けて全編を通じて本当の男の格好良さを魅せてくれたこのウォルト・コワルスキ-という人物。この役を演じる為に今までの役があったのでしょうか?
最後だと言われているこの役はクリント・イ-ストウッドの俳優人生を締めくくるに相応しい、偏屈でしたが骨太の強さと優しさを持った素晴らしい「男」でした。

彼には今後、監督としてまだまだ素晴らしい作品を送り出して頂きたい。そういう願いを込めて今回は記事を書いてみました。



ユウ太的評価 9点
自己評価ですのでご了承下さい。
皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。 



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ミシシッピ-・バ-ニング
2009-09-23 Wed 19:12



ミシシッピ-・バ-ニング


【スト-リ-】
1964年、ミシシッピーの小さな町で、3人の公民権運動家の行方不明事件が発生する。FBIの若きエリート捜査官と、たたき上げのベテラン捜査官が捜査に乗り出すが、住民は彼らに敵意をもった目を向け、KKK団が執拗に捜査を妨害する。
そんな困難な状況のもと、思想も捜査方法も正反対の2人は、対立しながらも事件の真相をひとつひとつ暴いていく・・・。


鬼才アラン・パーカー監督が実話をもとに、アメリカ史の暗部である南部の人種差別問題に鋭いメスを入れた社会派サスペンス作品。



【レビュ-】
大分前に観た作品でしたが改めてキチンと、今回は再見いたしました。

自分はこうした社会派作品も好きなので以前から色々な人種差別を扱った作品を観てきましたが、改めて鑑賞し直すとやはりこの作品はもの凄くストレ-トな正攻法の社会派映画だなと再度、認識しました。
このような映画を創るアラン・パ-カ-の作品は他にも観ていますが、彼の作品ではやはり一番良い作品だと思います。

人種差別、黒人差別の映画として他に「遠い夜明け」がありました。あちらもアパルトヘイト政策を打ち出した南アフリカの黒人差別を扱った作品で、同様に衝撃を受ける作品でしたね。
しかし、アメリカ南部に今なお根強く残る米国内の問題を見事、映画作品に起こし人種差別という深く大きい闇にメスを入れた大変、意義深い作品だと自分は思います。
因みにアメリカ南部で黒人を差別してきた歴史を知るのであれば南北戦争中の黒人奴隷を描いた「グロ-リ-」を観ると、参考にもなるのでより解りやすいかも知れませんね。


さて、この「ミシシッピ-・バ-ニング」はこのタイトル通り、まさにこの当時のミシシッピ-州のあちこちで燃え上がる炎に包まれる!といった内容でした。

冒頭のなんて事はない、何処にでもあるような水飲み場の映像からもう、深く考えさせられます。
その映像には二つの水飲み場が映されるのですが一つは我々がよく公共の場やスポ-ツ施設などで利用するボタンを押すと冷水がピュ-っと出てくる涼水機。そしてもう一方は普通に手を洗うような手洗い場のような水道設備。
それは白人用と「COLORED」と書かれた有色人種用(黒人用)。使用する機械、食事を取るスペ-スなど完全に分けられているというのが良く分かりました。

最初からそのようにストレ-トな映像で人種差別としておこなっている事を痛烈にメッセ-ジとして訴えてきました。


この物語は1964年当時、黒人にも平等に選挙権など公民の権利をと、求めて行った公民権運動の最中に、実際にその運動家が殺害されるという事件をモデルにしたスト-リ-となっているので非常に重たくパワ-のある作品に仕上がっています。

劇中の舞台。ミシシッピ-州、フィラデルフィア。この町では当たり前のように公然と人種差別が行われ、黒人たちへの差別や虐待が容認されているという背景がありました。
事件を起こすのはKKKに所属する住人、保安官達。町全体が、その土地の権力者達が黒人を憎み、時には暴力、リンチなどで公民権運動を阻止しようと妨害する。
そんな映像が沢山映し出されます。

世界に目を向ければ勿論、アメリカ南部に限った話ではないのですが、こうした人種差別、人を迫害するという事は昔から色んな地域でおこなわれてきたのでしょうが、とても恐ろしく悲しい事です。

そんな非人道的な行為をこの作品でも多く知る事が出来るでしょう。国や肌の色、目の色、髪の色が違う、体格、骨格、顔の作りが違う。なんて、見た目や外見の違いだけで差別、迫害を受ける。とても悲しい事です。

劇中、差別を受けている黒人の台詞で、「我々は何も悪い事はしていない。肌が黒い事以外は」とありました。また、「色が黒いという違いはあるが、流された血の色は同じ赤なのに」といった台詞もありました。 このどれもが当時、辛く苦しい目にあってきた黒人達の悲痛な叫び声として、自分の胸に深く突き刺さりました。とても辛かったです。

自分も日本人なので肌の色は「黄色」として、世界の中ではそう見られてしまいます。今やアメリカでは黒人の大統領が誕生し、この舞台となったフィラデルフィアにも黒人の市長が誕生したそうです。
しかしこの先、世界が食糧や水不足、また、資源やエネルギ-不足に陥った時、このように白人優先とか、国内の人種、または、国家間での差別や争いが絶対に無いとは断言出来ません。
そんな事を考えると本当に恐ろしいと思いますが、そんな事まで真剣に考えさせられた作品でした。



俳優陣にめを向けると、事件の捜査を担当したFBI捜査官のウィレム・デフォ-とその相方ジ-ン・ハックマンが二人とも凄く良かったです。

デフォ-は眼鏡なんか掛けちゃってインテリの捜査官という雰囲気を出してました。インテリらしく、マニュアル通りの甘ちゃんな捜査を遂行していくデフォ-。しかし、正義の心は熱かったです。
それとは対照的にハックマンは南部出身の男として、その地域性、根強く残る差別文化を良く理解しており、叩き上げらしく聞き込みをメインに時には人情味溢れる、また時には「眼には眼を」の強引な捜査で状況を打開していく経緯がとても良かったと思います。

特にハックマンの途中から「俺流」のやり方に切り替えた捜査はそれまで抱えていたフラストレ-ションを一気に発散させてくれました。
映画のエンタテイメント的な部分も上手く盛り込んで良い出来に仕上げていると思います。しかし、最後はなんかいきなりトップギアに入ったように終息はあっけなかった感がちょっとマイナスでしょうか。。。


しかし、人種差別という重たく深いテ-マを上手く仕上げたのは素晴らしいと思います。訴えるものはストレ-トに見せて、映画としても緊張を持たせつつ、見事に打開させて行きました。

社会派作品の良作。というだけあってとても良い映画だと思います。こうしたジャンルが好きな人は是非一度、鑑賞してもらいたい作品ですね!




ユウ太的評価 8点
自己評価ですのでご了承下さい。
皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。
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現金に体を張れ
2009-09-13 Sun 17:35



現金に体を張れ


【スト-リ-】
5年の刑期を終え出所したジョニーは、婚約者フェイとの新たな生活のため、競馬場の売上金強奪という大仕事を請け負う。それは200万ドルもの強奪計画。仲間とともに入念に実行に移された計画だが、1つのことを見逃してしまう。それは、仲間の男の妻シェリーの存在だった。彼女はたとえ殺しの手段をつかっても己の欲を満たそうとする強欲な女性だった。果たしてこの計画の行方は……!

巨匠、スタンリー・キューブリック監督が、28歳の若さで撮りあげた出世作でもある犯罪サスペンス。




【レビュ-】
タイトルに惹かれ以前から鑑賞したかった作品です。
この「現金に体を張れ」はゲンナマと読みます。この読み方で大分、印象もグッと変わってくると思いますが、まさに犯罪映画の古典作品といった映画でした。因みに自分も毎日、まさに体を張って頑張っております。


あの巨匠、スタンリ-・キュ-ブリックが弱冠、28歳の時に撮ったというこの作品。後の映画作品に多大な影響を与えていると言われ、その最たるものがクエンティン・タランティ-ノ監督の名前が挙がっています。「レザボア・ドッグス」はこの作品に影響をうけ、創られたと言われているそうです。
また、プロデュ-サ-のジェ-ムズ・B・ハリスとこの作品で手を組み、ハリス=キュ-ブリック・ピクチャ-ズを創設した記念すべき第一作となりました。
ハリス=キュ-ブリック・ピクチャ-ズはその後、数々の名作を生み出していくことになるのは周知の通りですね。



内容は人気の名馬が出場する、今で言うG1の大レ-スがある競馬場の売上金を数名の仲間との綿密な計画によって強奪するというものですが、一人一人の人物に焦点を当て、何度も時間軸を戻しながら見せるという最近の映画ではお馴染みの手法で創られています。
この当時はとても斬新な作りだったでしょうね。

自分がこの映画を鑑賞して感じたのは非常にテンポが良く、スピ-ディ-に展開されていくことでした。

物語冒頭では、それぞれの人物を簡潔ながら解りやすく、その者の置かれている環境や事件に関わっていく理由を紹介するかのように流れで見せてくれ、そのまま この現金強奪の計画が一通り説明されていくようにどんどん進んでいきました。


そして、計画がスタ-トを切ってからはそれぞれの人物の主点に時間軸を何度も戻しながら、その役割を見事なまでに映し出していきました。
それはまるでパズルのピ-スをどんどんはめていって、一枚の絵の完全形を見るといった具合でこの犯罪の全貌が解ってくるのですが、とてもテンポが良くてとても解りやすかったです。


この犯罪、一人が数秒遅れると全てパアになるということからも自分もドキドキしながら観る事が出来ましたね。とてもハラハラ出来るんですよ。
でもこの計画を実行する前に予期せぬ出来事もありました。その少しズレた歯車を修正出来たかに見えた完全犯罪でしたが様々なミスが仲間を襲いました。仲間の一人は欲深い妻に翻弄され、苦悩するドラマもあります。しかし、それでも強奪は最後までノンストップ。とてもハラハラです。

そして一気に全てのピ-スがはめ込まれ、現金強奪という犯罪の「絵」は完成形を見せるのですが、最後は一瞬にしてバラバラになります。


この作品、スピ-ディ-な展開の犯罪劇を飽きることなく一気に見せてくれますが、最後のラストも実に一瞬であっさりと結末を迎えます。
そのラストの風に舞うシ-ンと「THE END」の幕引きも綺麗に決まり、見事としか言いようがないです。

細かい事を指摘すると、結構ツッコミ所が沢山あるのですが、キュ-ブリック監督が28歳の時に、また1956年にこうした映画を創ったという時期的な事を考えると凄いと思えますね。

後の映画に多くの影響を与えたという点に於いても、今でこそ この手法は色んな作品で見る事がありますが本当にパイオニア的な作品だと思います。


詳しい詳細は勿論、ここで書く事は出来ない作品ですが、余計なものもなく非常に解りやすいサスペンス作品に仕上がっています。時間軸が戻ったりする難解な作品が苦手な人にもすごく解りやすい映画だと思いますよ。


普段、難解で鋭い作品を撮るといった印象の巨匠、スタンリ-・キュ-ブリックがこういうジャンルでこういう映画も撮るんだ、という面白さもある一度は観ておきたい映画かなと思います。

モノクロで時代も少し感じますが、85分という飽きずに短い尺で観れる、しかし、もっと時間が短く感じられる程に面白い作品でした。





ユウ太的評価 7点
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影武者
2009-09-09 Wed 18:47




影武者


【スト-リ-】
時は戦国時代、甲斐の名将・武田信玄は敵の雑兵の弾に当たり死去。配下の者たちは「我が死を3年隠せ」という主君の遺言に従い、彼そっくりのコソ泥を信玄の替え玉に据えて難を逃れようとするが…。

影武者に仕立てあげられた信玄そっくりのある盗賊の人生と、信玄を失って動揺する武田家の滅亡を、ダイナミックかつ華麗に描いた1980年度カンヌ国際映画祭グランプリに輝く超大作。
黒澤明監督が久々にメガホンを撮った時代劇で、製作にはフランシス・コッポラやジョージ・ルーカスも参加。



【レビュ-】
今回、この「影武者」を鑑賞するに至ったのは、自分のブログにご訪問して下さっていますサイさん(saisenseisukiさん)のお誘いを受けて鑑賞いたしました。サイさんのブログ様はこちら

なんでも、先月から「一人では見にくい映画を皆で一緒に見る会」というとっても素敵な企画があったようで、それにお誘いを頂きました。自分も、是非観させて頂きたいと感激をしまして無事、鑑賞する事が出来ました。(^^)

自分は今まで、恥ずかしながら黒澤監督作品を記事に書くほど、キチンと鑑賞した事が無かったというものもあり丁度、ネットレンタルの予約で先ず手始めに「七人の侍」を観ようと思っていた時に、こんな素晴らしい会のお話を頂きまして今回、じっくりと「影武者」を観る事が出来たんです。

サイさん!本当にありがとうございました。(^^)



さて、「影武者」のレビュ-ですが、いやぁこういう機会を頂いて、じっくり観るのにはうってつけの作品だと思いました。戦国ものの大作だけあり見応えのある映画だと感じましたね。

黒澤監督が描く歴史ものということで、かなり期待して鑑賞しました。自分は歴史ものが好きなのでやはり日本の戦国武将の名前が出てくるだけで気分が高揚しましたね。

武田信玄、武田家の物語ということで、そのあまりにも有名な数々の逸話やエピソ-ド。自分が知っている武田信玄や信長、家康などの映像は、当時の出来事はきっとこんな感じだったのだろうと思わせてくれ、歴史もの作品としては自分は満足出来ました。

武田信玄は多くの人に慕われ、同時に他の武将からは恐れられつつも一目置かれていた「動かざる事 山の如し」という有名な話の、まさに「山」のような存在だったのだろう。というのは本当に良く描かれていたと思いました。
それに対するのが勝頼が兵を上げた時の信長の台詞、「山が動いたか」など胸が熱くなりました。その他にも色々と心躍るシ-ンが本当に多く盛り込まれ、大変良かったと思います。



その中でもやはり合戦のシ-ン。
今まで数々の歴史スペクタクル映画を鑑賞してきましたが、この映画の合戦シ-ンは独特の描き方をしているなぁと感服してしまいました。有名な「長篠の戦い」での映像は今まで観てきたようなぶつかり合い、激しい戦いを直接描くのではなく、突撃する武田軍を映したのち織田軍の鉄砲隊の三段撃ちにその絵は切り替わり、無惨にも倒された兵馬の絵を最後に映すという自分にとっては非常に斬新な描写での合戦シ-ンでありました。

激しい鉄砲の攻撃に無敵を誇る武田軍の強力な騎馬隊(実際には武田騎馬隊は存在しないという説が有力視されていますが) が無惨にも敵前で殲滅されていく光景を、観ている者の頭で想像させられる という斬新な映像が印象的でした。
また、その倒れた兵達の中でのたうち回る馬の映像が、これまで天下一と語られてきた武田軍の強力な騎馬隊が破れるという象徴で、あの馬のシ-ンを見せたのかなと感じてしまいました。


それとこの映画で感じたのは美しい色彩美でしたね。 黒澤監督の妥協を許さない演出は色々なドキュメンタリ-などで勿論、知っています。
空を映すシ-ン一つ取っても、監督が納得するような風景になるまで何日もかかって撮影されたのかな、等とそんな事を思いながら観ていました。
真っ赤に染まる夕陽の空の色、諏訪湖の濃霧のシ-ン。
また、多くのエキストラを使った兵馬、鎧、兜、旗、細かい美術品など、その映像美と説得力のあるパワ-は噂通りの素晴らしいもので、思わず唸ってしまいました。


影武者 イメ-ジ2


キャストもそれぞれとても濃い演技で魅せてくれていたと思います。

その中でも山崎努さんが素晴らしかったですね。役の中でも信玄公の影として生きていましたが、影武者である主演の仲代達也の影として、その存在を説明不要の演技で終始魅せてくれたと思います。
また秀じいこと、大滝秀治さんも素晴らしかった。彼が本当に「名優」というのが分かったのも凄い収穫でした。

そして主演の仲代達也さん。この作品は当初、勝新太郎が主演を務めるということだったがトラブルで降板。変わりに仲代達也が起用されたというエピソ-ドがあるとの事で、多くのレビュ-でも「勝新の影武者が観たかった」という声が非常に多く見受けられます。
確かに、武田信玄のイメ-ジとしては勝新太郎なのでしょう。勿論、自分も勝新による信玄も観たいという願望を抱きました。
でも、仲代達也も酷評されているほど酷くは無かったと思います。むしろ、影武者の心の移り変わりや影として生きる悲哀は身体中で表現されていたと感じました。最後風林火山の旗とのシ-ンも印象深く残っています。 
しかしまぁ、これは黒澤映画を多く観ていない自分だから感じることなのかもしれません。黒澤作品を敬愛し、数多く鑑賞されている方からは厳しい意見が出るかも知れませんね。

ですが、信玄公の影武者という誰にも知られてはいけない、まさに影の存在というのを微妙な心の変化を様々なシ-ンで見せた黒澤監督の演出と仲代達也の演技で上手く現していたと自分は感じる事が出来ました。その辺りがただの戦国ものの作品にはなっておらず、信玄を始め登場する多くの人物を描いていたと思うのです。



今回、「一人では見にくい映画を皆で一緒に見る会」なる素敵な機会を頂き、前々から観なければと思っていた黒澤映画をじっくり腰を据えて観る事が出来て自分としては大変、幸福な時間を過ごせたと思います。

映画好きの方々が同じ作品を同時期に鑑賞しよう。という企画はそれだけで素敵だと思いますし、何処かで皆さんがこの作品を観ているんだ。と思うと余計にワクワクしながら鑑賞出来るんですね!


自分にとってその第一作目が黒澤明監督作品。他のレビュ-では評価がイマイチのこの作品ですが個人的にはとても面白かった映画となりました。ただちょっと長いなぁというのは正直な感想なので書かせて頂きます。

がしかし、戦国絵巻のようなこの「影武者」という映画に出会えた事、そして黒澤監督の世界に触れる事が出来たというのはとても大きな収穫となりました。
その他の作品も長い尺の大作、名作がまだまだあります。 これからまたゆっくり時間をかけて観ていこうと思っています。

否、黒澤映画をもっと観たい!そう思う事が出来たのが一番の収穫でしょうね。

お誘いをして頂き、本当に感謝です。

これからもっと未体験の映画の世界へ行ってみたい。そう思った作品でした。(^^)





ユウ太的評価 7.5点
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邦楽  虹 / ゆず
2009-09-07 Mon 19:36



【解説】
ストリ-ト出身の北川悠仁(きたがわ ゆうじん)、岩沢厚治(いわさわ こうじ)からなるフォ-ク・デュオ。
路上時代は、主に横浜市中区伊勢佐木町の松坂屋前で路上ライブを行っていた。最初に路上に出たのは岩沢で、それを見た北川が、音楽をしたいという想いを抑えきれず、一緒にやりたいと告げ結成。
結成当初は「Light's」という名前だったが、その後2人が当時一緒にやっていたバイト先の食事会で食べた柚子シャーベットから「ゆず」へと変更したというエピソ-ドは有名。

音楽プロデューサーにJUN SKY WALKER(S)のベーシストである寺岡呼人を迎え、1997年『ゆずの素』でインディーズデビュー。
翌年1998年1stシングル「夏色」、2ndシングル「少年」で立て続けにブレイク。1stフルアルバム『ゆず一家』は、最終的に100万枚を売り上げた。
フォーク復興の立役者として、新たなるフォークとして「ネオ・フォーク」と呼ばれるジャンルを確立した。

2004年アテネオリンピック開催時に。ゆずの21stシングル『栄光の架橋』がNHKの公式テーマソングに起用され、彼らの知名度は更に高まった。

そして今回、29枚目のシングルとなる「虹」が日本生命のCMに起用され、フィギア・スケ-トの浅田真央選手が出演している「浅田真央 たくさんの支え」のCMソングとして注目を浴びる。トップアスリ-トの映像にぴったりのこの「虹」は9月2日に待望のリリ-スを果たした。




ゆずはもう有名なア-ティストなので、今更の説明は不用だと思いますが、先日リリ-スされたこの「虹」が凄く好きな曲になってしまったので記事に取り上げました。
この曲を聴いたのはやはり、日本生命による浅田真央さんの感動系CMで流れているのを見て注目していた曲でした。
自分、浅田真央選手が頑張っている姿が好きで、フィギアで彼女が出場しているとつい、父親からの目線のような感覚で毎回、応援させて頂いております。
そんな彼女の「たくさんの支え」と題した映像も大変に素敵なものなのですが、バックで流れるゆずの曲。最近までタイトルも分からなかったのですが、真央ちゃんがジャンプに入る時に歌われる「越えて 越えて 越えて~」で目頭が熱くなってしまいます。

彼女の沢山の人に支えられてきたという感謝の思いの詰まった映像にとてもピッタリ合うこの曲。フルで聴いても詩も素晴らしいですし、自分もまた頑張ろうという気持ちにさせてくれます。

この曲を聴きながら、今度のバンク-バ-五輪での真央ちゃんの活躍に期待を膨らませ、楽しみに待っていたいと思います。

今回は同時に、自分がこの曲を好きになったきっかけを与えてくれた日本生命のCM、初めてゆずを好きになった名曲「いつか」も貼っておきたいと思います。

「いつか」は冬が近づくと聴きたくなる曲で、自分はカラオケでも良く歌います。北川悠仁、岩沢厚治それぞれのパ-トを両方歌えるので友人なんかとハモリながら歌っています。(笑)


まだ残暑が厳しく、ひるまは暑い日もあり冬には遠いですが、この時間になると風も優しくなってきました。
これから秋へと向かい、肌寒くなってきた頃に聴きたい一曲ですね!

リリ-スされたばかりの「虹」と名曲「いつか」を宜しかったら聴いて明日もまた頑張っていきましょう!(^^)








いつか / ゆず




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鬼が来た!
2009-09-02 Wed 19:43



鬼が来た!


【スト-リ-】
第2次大戦末期、中国・華北の掛甲台村。ある深夜、マー・ターサンは麻袋を2つ押しつけられる。1つには日本兵の花屋小三郎が、もう1つには通訳の中国人、トン・ハンチェンが入れられていた。
マーは彼らを晦日まで預かるように何者かに脅されたのだが、約束の時を過ぎてもその人物は姿を見せない。この村に日本兵を置くのは危険だったが、もはや2人を預かってから半年たち、当初は攻撃的だった花屋も村人たちに感謝を示すようになっていた。そこで、花屋は自分たちを助けてくれたお礼に穀物を進呈するよう日本軍にかけあうと提案するのだが・・・。

第二次世界大戦末期の日本占領下の中国を舞台に、村人たちと日本兵との奇妙な絆と、やがて一転する狂気の結末までを、ユーモアと衝撃で描いた、2000年カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した感動のヒューマン・ドラマ。



【レビュ-】
この作品も色々と高い評価を得ていたので、期待を持って鑑賞してみました。
しかし、最後の最後にこそカラ-の描写になりますが、それまではずっとモノクロ映像での作品と言う事と、物語終盤の衝撃的なシ-ンを観てしまう為、鑑賞する者を選んでしまう作品であり、賛否も分かれるであろう作品となってました。


時代は第二次大戦末期の頃、舞台は日本占領下にある中国のある村という設定。
当時の日本軍、占領下にある中国の人々とその暮らしについて、自分は勉強不足な為、果たしてこの作品のような状況だったのかは語る事は出来ませんが、恐らくこの作品で描かれているような感じだったのだろうと推測出来ます。

それはこの作品を製作したのが中国サイドからの観点で創られているからです。ですが、国を占領した日本軍の酷い部分だけを描いているという訳ではありませんでした。
日本兵が村の中国人の子供にいつもお菓子をあげていたり、侍のような日本軍隊長を描いていたりと、変に偏った描き方ではなく、自分はその辺は大変、好感を持ちました。

その中で、香川照之さん演じる日本兵軍曹の花屋と、主人公マ-を始めとする村の中国人達との交流が面白可笑しく、コメディタッチで描かれており、個対個では奇妙な絆の生まれる交流を持っていきました。
中国人達と日本兵花屋とのやり取りは観ていて笑えるシ-ンが多く、暫くは安心して観れました。


鬼が来た! イメ-ジ1


しかし・・・それは突然にやってきました。

ここからは詳しく書く事はいたしません。何も分からない方がその衝撃度は倍加すると思いますのでここでは書く事はしませんが、歴史の一部を観るという意味でもこの作品は観る価値があると思います。

きっとこの作品で描かれているような事、あの戦争中に多々起こった事なのでしょう。

けれどもこの作品のタイトルで表記されている「鬼」は日本軍兵士だけが鬼という意味なのではないと思います。

戦時下において、やらなければならない状況に追い込まれた時、また、国家レベル、組織レベルでの場合にどうしても実行せざるを得なくなってしまった場合、人は目の前に立つ人間に対して「鬼」になってしまうという事があるのでしょう。
と同時に、そうした状況下では一人が鬼になった時、周りもまた鬼と化すのだろうと思います。対するやられた側もまた鬼に化ける。恐ろしい連鎖。

人間は誰もが人から鬼に化ける。という事を表している映画だと思いました。
「鬼が来た!」は日本軍が侵略しに来た。という事ではなかった。日本の兵士が来た。と言う事ではなかった。
人間の誰もが持っている、心に巣くう「鬼」。強烈でした。


香川さん。凄かったです。まさに鬼の演技。
その香川さんを始め、日本兵酒塚少尉を演じた澤田拳也さんも、昔の武士道精神を持った隊長を見事に演じ印象に残る人物でした。ある意味、古き良き日本男児を見た!という印象です。

その他、村の中国人達も凄く自然でユ-モアも観られた素晴らしい演技で、主役のマ-を演じたチアン・ウェンは監督も務め、凄い作品を見せてくれました。


終盤からラストにかけてはもの凄いインパクトです。
そしてラストシ-ンでの最後の最後にカラ-に変わるその場面は強烈かつ鮮明に、脳裏に焼き付きました。
多分、一生焼き付くラストシ-ンですね。一気に観れたのですが、観終わった後はもの凄い疲労感に襲われました。それほど強烈でパワ-のある作品です。トラウマになってしまう方もいるかもです。

しかし、単なる反日戦争映画に感じない所が、この映画の評価される理由の一つかも知れません。また、よく汲み取れなかったキャラや描写が多々あったのも謎として残り、もっと何か違ったメッセ-ジがあったかもしれないという、深い部分もあると思われる作品として自分としては実に印象に残る映画となりました。


そんな戦争作品を観たい方は是非!




ユウ太的評価 8点
自己評価ですのでご了承下さい。
皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。
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