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スモ-ク (再見)
2010-03-28 Sun 20:37
【スト-リ-】
1990年ブルックリン。
14年間、毎日、同じ時間に同じ場所で写真を撮り続けるタバコ屋の店主、オ-ギ-・レン。
最愛の妻を事故で亡くして以来、書けなくなった作家、ポ-ル。
18年前にオ-ギ-を裏切り、別の男と結婚をした恋人、ルビ-。
強盗が落とした大金を拾った為に命を狙われる黒人少年、ラシ-ド。

それぞれの人生が、織りなす糸のように絡み合い、そして感動のクライマックスへと向かっていく・・・。


ポ-ル・オ-スタ-の文学が、ウェイン・ワンの魔術で1本の映画に。
心が乾いたときに何度も味わいたくなるハ-トウォ-ミングスト-リ-。



【レビュ-】
今回、「第8回 ブログ DE ロ-ドショ-」の作品選考の大役をご指名頂き、選ばせて頂いた「スモ-ク」。
如何でしたでしょうか?
自分としては2回目の鑑賞となりました。過去の記事はコチラ



自分もDVDを購入し、じっくりと鑑賞することが出来ました。本当に3月という時期、特に今年は仕事の他にも色々な事柄が一気に重なり、怒濤のごとく時を過ごしていました。
そんな最中に観たいと思って選んだ映画。自分自身、心が乾いていたというか、心身共に疲れて弱っていた時期でしたので本当にこの映画に癒されたひとときになりました。

第8回の担当にならなければ、また観たいと思っていたこの映画も、もう少し先の鑑賞になっていただろうし、DVDの購入もまだなかった事でしょう。
そうした意味でも自分にとって良い時期に担当にして頂いたなぁと皆様に感謝致します。



さて、映画の中身と感想ですが、過去に記事を書いているのでまた違った事を書いてみようと思いますが、先ず相変わらずのこの映画。やっぱりまったりとタバコを吸いながら鑑賞したい一本ですよね。
嫌煙家の皆さんはこの映画、文字通り煙たいものかも知れませんが、それを我慢してごらんになって頂きたいですね。逆に愛煙家の方には、この映画の登場人物達が本当にスパスパとあんまり吸うものだから、たまらずタバコを手にとって火をつけてしまうでしょうね。
禁煙中の方には辛い映画かも知れません。

でもタイトルにもある「スモ-ク」はまさにタバコの煙の意味合いも大きく含まれているのでしょう。この作品、タバコに火をつけ深く煙をフ-ッと吐きながら同時に語られる様々な話を上手く「間」を取らせる絶妙且つ、自然な演出方法となっているのがとても味わい深いと思うのです。


スモ-ク1



ハ-ヴェイ・カイテル演じるタバコ屋の親父、オ-ギ・レン。 嘘か誠か、そんな話を始めるときに必ずタバコに火をつけ、相手を煙に巻きながら実に心に染み入る話をしてくれます。 
最後のチャプタ-「オ-ギ-・レンのクリスマス・スト-リ-」はこの映画の締めに使われた心が温かくなるお話でした。


スモ-ク2



この映画に出てきた話は沢山ありました。
「煙草の煙の重さを量る話」、「雪山で遭難して氷付けになった男の話」、「鉤の付いた義手をはめられた男の話」そして「オ-ギ-のクリスマスの話」。これらの話は嘘か本当かわからない信憑性のない話のようでした。
また、個々のエピソ-ドも嘘や嘘のような話が多かったですね。「本当かよ!」といったやりとりばかりでしたが、その話の先には優しさや温かさが見られました。

この映画の良さは、本当に何て事無い日常を描いていて、盛り上がるような山場はひとつも無いのに見終わった後、優しい気持ちや温かい気持ちになれる所だと思います。
それを映像で表していたのが最後のシ-ンで、話を映像化することでそれまで嘘のような話で耳に残っている煙のようにあやふやだったものをキチンと描くことによって、より鮮明に記憶に残るようにとった手法だったのかなと今回感じることが出来ました。


スモ-ク3



最後のオ-ギ-とおばあさんはお互いに相手の優しさに気づき、同じ時間を共有し相手を思いやったのでしょうね。こんな優しさはなかなか出来る事じゃないと思います。もちろん、そんなシチュエ-ションは皆無だと思いますが、その辺に落ちているような優しさじゃないと思います。自分はこのラストでボロボロ泣きました。

実はこのラストシ-ン。映像化しない方が良いという意見と、あの映像化されたラストシ-ンが大好きという意見で2つに割れています。
「ブログ DE ロ-ドショ-」に参加してご覧になられた皆さんはどちらなのでしょうか?その部分も皆さんのレビュ-と共にとても気になっています。


自分はこの映画、とても心に残りそして大好きになった忘れられない映画となりました。今回、約1年ぶりの再見となりましたがきっとまた、少し時間が経てば観たくなる映画になっております。
確かに盛り上がりもない地味な映画ですが、皆さんの心に響き、自分と同じく忘れられない珠玉の一本として残ったという方がいらっしゃれば、このイベントにて選んだ事をとても幸福に思います。 

勿論、そうでない人もたまにはこんな映画を観てみるというのも良い経験となったのではないでしょうか? それがこの「ブログ DE ロ-ドショ-」という素敵なイベントの大変素晴らしい部分だと思います。
本当にこのイベントは良いなぁ と改めてというか毎回、そう感じております。

声をかけて下さいましたmiriさん、mardigrasさんのお二人には本当にお世話になりました。また、第8回に参加して下さいました、これから参加して鑑賞して下さる方々、全ての皆様へ「ありがとう」と伝えたいです。

本当にありがとうございます。(^^)


最後に、感動のラストシ-ンとバックに流れるトム・ウェイツの「Innocent When You Dream」をもう一度。。。






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私の中のあなた
2010-03-24 Wed 17:08



私の中のあなた



【スト-リ-】
アナ、11歳。
白血病の姉・ケイトを救うために、ドナーとして“創られて”生まれてきた。ケイトに生きて欲しい―その想いは、家族みんな同じだと疑わなかった母・サラは、ある日信じられない知らせを受ける。「もう、姉のために手術を受けるのは嫌。自分の体は、自分で守りたい」とアナが両親を訴えたのだ。
病気と闘いながらも幸せだった家族に訪れた、突然の出来事。いったい何故、アナは突然大好きな姉を救うことをやめる決意をしたのか?
その決断の裏には、驚くべき真実が隠されていた―。

実話を基に著したベストセラー「わたしのなかのあなた」を原作にしたヒューマン・ドラマ。




【レビュ-】
劇場公開時から観たいと思っていた作品です。 理由は「泣き」を期待して。
自分、極たまに涙する映画を観たくなる時があります。別に理由は無いのですが、「あぁ、今日はなんか泣きてぇ~」
みたいな・・・。 皆さんはそういう時ありませんか?

映画を観る時に「今日は笑いたいものを」とか、「アクションでスカッとするものを」とか、そういう気分で選ぶ事はあると思います。
自分的に久しぶりに泣きたい!と思い、この作品を鑑賞しました。が、自分は涙出来ませんでした。


病気、医療ものという事で、白血病の姉を持つ妹が両親を訴える所から物語は始まります。
冒頭の妹の想い、訴えが切実な問題で、「こりゃ、おだやかじゃねぇな」という印象からスタ-トしてしまいました。

で、その妹が訴えを起こすに至った経緯を、時間をさかのぼり見せてくれました。

この作品、ただのお涙頂戴ものではなかったのですね。それは色々な問題を絡めて静かに訴えていたように思いました。


私の中のあなた イメ-ジ2



病気の家族を抱える人にとって、その身近で大切な人を救いたいという想いは皆、強く持っていると思います。
この物語のキャメロン・ディアス演じる母親サラもそんな一人として描かれていました。

病気の姉、妹の関係、それと並行して兄との兄妹愛も描かれていましたし、母親とも父親のものも丁寧に描かれていたと思います。

勿論、やはりこうした病気と闘う中で母親の献身的な介護や愛情は、実際にも一番接している母親が大きなものだと思いますが、自分はこの作品でケイトのお兄ちゃんと父親の描き方が良かったなぁと思います。

特に兄妹であるお兄ちゃん。普段は異性の兄妹だし伝えたい事もうまく伝えられないといった、兄とは不器用なものだと思いますが、そうしたもどかしさ等もそのままに、丁寧に描かれていたんじゃないかと好感を持ちました。


私の中のあなた イメ-ジ3



そして父親の愛情。子供とは得てして大半が母親に色々な面でコミュニケ-ションを取るものだと思います。この作品でもいつも病気のケイトの側にいるのは母親。
しかし、いつも身近にいる母親には見えない部分や、必死になるあまり気付かない事をフォロ-するのが父親だと思います。この作品でも父親がしっかりと後ろから支えていたように思います。 

ケイトを海に連れ出したシ-ンは良かったですね。

そうした家族愛を強く感じる事が出来たのはとても良かったと思います。


私の中のあなた イメ-ジ4



冒頭に妹が両親を訴えた理由も、不自然ではあった気もしますが、より家族を想う気持ちがそうした行動を取らせたのでしょう。 その理由が分かった時、観ている者の涙を誘うのかも知れません。

ですが、ですが自分はそれほどグッとはこなかったです。


確かに良い話で良くできていると思います。俳優陣の演技もとても良かったと思います。 だけどなんでかそんなに心に響かなかったです。


終盤のシ-ンも綺麗にまとめて、タイトルの「私の中のあなた」という意味合いも良かったと思うんです。
でも何故か、イマイチの感じが残ってしまいました。

命の尊さや家族の愛情などを描くのは、日本の難病もの映画よりも優れていると思います。
日本の映画はただ泣かせ、感動させるというのを意図しすぎで過大な描写が嫌なのですが、この映画はそんなでも無かったと思います。

家族の在り方、そしてこのような立場になったら自分はどう居られるのか。というのが頭の中でウェイトを占めてしまった結果、素直に感動するという事が出来なくなってしまったのかも知れません。


でも、もうちょっとプラスアルファをすればとっても良い、素晴らしい印象を持ったと思うのですが。
それだけに残念というか、逆に何でこんなに響くものが無かったのかなと、自分が自分に疑問を持ってしまったスッキリしない作品となってしまいました。

感想としては、自分的にはまぁ普通 といった作品です。

私の中のあなた イメ-ジ1
 





ユウ太的評価 5.5点
自己評価ですのでご了承下さい。
皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。

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扉をたたく人
2010-03-08 Mon 18:03



扉をたたく人



【スト-リ-】
愛する妻に先立たれ、コネチカットで孤独に暮らす大学教授のウォルター。ある日、久しぶりにマンハッタンの別宅の扉を開けると、そこには見知らぬ移民のカップルが住んでいた。思いも寄らぬシリア人の移民青年・タレクと出会い、ウォルターはミュージシャンのタレクに“ジャンベ”と呼ばれるアフリカン・ドラムを習い始め、共鳴をおぼえていく。だが、二人の友情は深まる中、突然タレクが不法滞在を理由に拘束されてしまう…。

ニューヨークを舞台に、初老の大学教授とアラブ系青年が、アフリカン・パーカッションを通して友情を深めていくさまを描いた感動作。名バイプレイヤーとして知られるリチャード・ジェンキンスが67歳にして初主演を務める。




【レビュ-】
タイトルとアフリカの民族楽器「ジャンベ」に興味を持ち、鑑賞した作品です。

この作品のタイトルがとても味わい深くて、鑑賞の興味心の扉を見事にたたかれ、鑑賞してみました。
なるほど、スト-リ-としては奥様を先に亡くした老紳士が、仕事や生活に生き甲斐を無くしてしまい心を閉ざしていた所に思いもかけない人物と楽器に少しずつ心を開いていく といったとても良い話の物語でした。

しかし、この作品はあの9.11以降、影響を受けこの主人公と同じく心を閉ざしてしまったアメリカの今の姿を投影したメッセ-ジも込められた作品だなぁと感じた作品でもありました。


「人種のるつぼ」と呼ばれたアメリカ、ニュ-ヨ-クでの物語で移民の人々の現状も描いています。 この物語に登場する移民はシリア人の青年タレクと、タレクの恋人でセネガル人のゼイナブという若い二人。
この二人は国を離れ、マンハッタンのとあるアパ-トメントに住んでいました。そこが心を閉ざした老紳士ウォルタ-のセカンドハウスだったのです。

この移民二人は友人から紹介されたとの事でウォルタ-のアパ-トに暮らしていたのですがこの紹介も移民への詐欺だったと思われ、こうした事は実際に日常茶飯事なのかなと感じてしまいました。

ウォルタ-の登場で、二人は住むところを他に探すと、一旦はアパ-トを後にしますがウォルタ-が住む場所がないならと、二人を一緒に住まわせる事にしました。
ここから、奇妙な縁で繋がった3人の生活が始まるのですが、そこでシリア人のタレクがアフリカの打楽器「ジャンベ」の奏者だったことが分かり、ウォルタ-にジャンベを教えていく事になります。


扉をたたく人 イメ-ジ1



このジャンベがとても素晴らしいです。自分は音楽が好きなのですが、昔から音楽の原点はアフリカにあると一般的に言われていますが、やはり自分もアフリカ音楽や民族音楽のリズムが好きで聴いていると自然に身体が反応してしまいます。
主人公ウォルタ-も心を閉ざし、無気力に生きていて自分の講義に出ていた生徒に対しても素っ気なく、冷たい態度で接していた人物でしたが、このジャンベの音とシリア人青年タレクに心の扉をノックされ、奥底に封印していたものを強く叩かれ、動かされていく過程がとても良かったです。


この作品に出てくるジャンベは元々はエジプトで生まれたものでモロッコなどで愛用されているダラブカという太鼓が西アフリカに伝わりジャンベへと変わっていったとの事です。

その叩く様と音色は人間の心の奥底に強く伝わってきて、まさに心の扉を叩くかのように強く揺さぶられます。アフリカの音楽ってそんな感じを受けますね。
これはやっぱり遠い昔、我々の祖先が作りだした音や音楽に回帰させられるからなのでしょうか。昔から太鼓などはコミュニケ-ションを取る道具や通信手段として用いられたりもしていましたし、今でも祭りや様々な表現の場で太鼓は使われていますね。 太鼓を聴くと心が高揚したり、身体がリズムを刻んでしまうのはきっと人間のDNAに刻まれているからなのだと自分は勝手に思っています。

そのジャンベを演奏するシ-ンがとても良いです。公園で見知らぬ人達が音楽で繋がるというワンシ-ン。あのように言葉も感情も必要としない、ただ音楽を皆で楽しむという姿。今の世の中、アメリカという国に対して何か強く訴えている気もしますし、とても心が動かされました。


扉をたたく人 イメ-ジ2



でも、このジャンベが登場するシ-ンがとても少なく正直、自分は不満でありました。せっかくの素晴らしいアイテムが勿体ないなぁと思いましたね。


ジャンベを通して、そして移民の青年の姿を通して、今現在のアメリカが抱えている表には出てこない問題をうまく炙りだしていると思います。

最後のシ-ンはジャンベを叩きながら、自分の無力さや国、移民者に対しての体制への怒りを静かに表現していた名シ-ンだと思います。


扉をたたく人 イメ-ジ3



しかしながら、もっとジャンベを聴きたかったし、音楽の素晴らしさをもっと出して欲しいと少々、不満の残る作品でした。
いや、物語はとても良いと思いますがね。 個人的にもうちょっと!といった感じです。


ジャンベとは違いますが、昔からお気に入りのアフリカンチックな曲。Soul II Soul の 「African Dance」を貼っておきますね。 こんな感じの曲はとても良いです。




ユウ太的評価 6点
自己評価ですのでご了承下さい。
皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。

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縞模様のパジャマの少年
2010-02-27 Sat 18:52



縞模様のパジャマの少年



【スト-リ-】
8歳の少年・ブルーノは、ナチスの高官である父親の昇進により、近所に誰も住んでいない殺風景な土地に越してくる。裏庭の奥の森を抜けて、有刺鉄線のフェンスで囲まれた“農場”を発見した彼は、フェンスの向こう側に暮らす同じ年頃の少年と出会う。昼なのに縞模様のパジャマを来たこの少年との出会いが、やがてブルーノの運命を大きく変える・・・。

ジョン・ボイン著のベストセラー「縞模様のパジャマの少年」は、非道な戦争に翻弄される人々の姿と幼い友情を描き、世界各国で数々の賞を受賞した秀作。この原作を「ブラス!」や「リトル・ヴォイス」のマーク・ハーマンが監督・脚本・製作総指揮を務めた衝撃のドラマ。





【レビュ-】
ホロコ-ストを扱った作品というのとタイトルに惹かれ鑑賞しました。

自分は今まで色々なホロコ-ストを描いた作品を鑑賞してきましたが、この作品の描き方はちょっと変わっていてとても新鮮な感じを受けました。

タイトルにも「縞模様のパジャマの少年」と題されている通りユダヤの人々がゲット-(ユダヤ人居住区)から収容所に連れてこられた際、着せられるあの縦縞の囚人服を着た少年を指しています。
このユダヤ人の少年と、ナチスドイツの高官である父を持つ少年の物語です。 パッケ-ジ写真もこの二人の少年が映し出されておりますが、この写真にも惹かれて観たいと思っておりました。


父親の昇進を受けて、ベルリンから田舎の町に越してきた少年ブル-ノ。彼が新しい家で自分の部屋の窓から見える「農場」に新しい友達を期待しました。
大きな農場があるから、きっとそこにも子供が居るだろうと。 越してきて友達もまだ居ないブル-ノは純粋にそう思って親の目を盗み、その農場へ行ってみると縞模様のパジャマを着た、自分と同じくらいの子供が座っているのを目にしました。
まだ昼間なのになんでパジャマを着ているんだろう?変だと思いますが新しい友達が出来る嬉しさの方が大きいですから、そんな事は気にせず縞模様のパジャマの少年に声をかけます。

こうして二人が出会い、有刺鉄線と電流の流れるフェンス越しに純粋な友情を育んでいく物語。この映画は子供の目線を通して戦争の悲惨さやホロコ-ストの事を描いておりました。
それが今までの作品と少し違った角度から、丁寧に分かりやすくホロコ-ストを描いていたと思います。


縞模様のパジャマの少年 イメ-ジ2



またドイツ人少年ブル-ノの姉弟、12歳のお姉ちゃんがブル-ノとは逆に教師から教わる教育により、ユダヤ人に敵意を持ち愛国心を植え付けられるといった正反対の人物として対比させており、こうして人種差別を行っていったというのも丁寧に描いておりました。


この物語、あまり多くを語らずに情報を入れずに観て頂きたい作品です。 子供の目線から観たあの戦争とホロコ-ストなので直接的な酷い描写はそんなにはなく、そうした部分も今までの映画とは違うと思います。

しかし、そんな直接的な描写が無いから最後はとても辛く、悲しい結末を迎える事になります。
これは途中から嫌~な予感が頭を過ぎり、観ていられなくなるのですがその予感は的中してしまいます。
最後は本当に絶句。子を持つ親御さんは辛すぎるものとなっています。特に母親は身を引き裂かれる思いになるでしょう。
でもこうした作品は大切な何かを教えてくれると自分は思います。 繰り返してはいけない悲劇の事も。


縞模様のパジャマの少年 イメ-ジ3


この主役二人の少年の演技が自然で良かったですし、本当に純粋な気持ちで相手を思いあう、大人が忘れてしまった気持ちを表現してくれていたと思います。
大人の世界、大人の考えでは決して混じり合ってはいけない立場の二人。彼らには戦争や人種差別は全然、関係なく一緒に遊んでお腹一杯美味しいものを食べて楽しく過ごしたかったでしょう。そして、また明日も会おうねって約束して。。。


この映画の基となった小説の原作者も、映画化した監督もこの作品を道徳の教材にして欲しいと仰っておりました。
PG-12の映画となっておりますが、子供にも見せて欲しい映画だと。
自分が思うに、子供さんと一緒に観ても良いと思いますが親子でキチンと話し合う事が出来れば良いんじゃないかなと思います。
最後のシ-ンだけでこの映画を語るのはナンセンスだと思いますし、この少年達が純粋に友情を育んだそのピュアな思いと、酷いと解っていながら目を逸らしていた大人のあるべき姿を話し合い、大切な何かを感じ取って欲しい、そんな映画だと思います。


縞模様のパジャマの少年 イメ-ジ







ユウ太的評価 8点
自己評価ですのでご了承下さい。
皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。


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フィラデルフィア
2010-01-18 Mon 19:24



フィラデルフィア



【ストーリー】
法律事務所で働く敏腕弁護士ベケットは、体調不良で検査を受けた結果HIV感染を宣告される。会社側は仕事上のミスをでっちあげ、彼を解雇。不当な差別と闘うためにベケットは意を決して訴訟に踏み切る。彼の毅然とした姿勢に心打たれた弁護士ミラーの協力を得て、ついに自由と兄弟愛の街フィラデルフィアで注目の裁判が幕を開けた…。

主演のトム・ハンクスはこの作品でアカデミー賞主演男優賞をはじめ多数の賞に輝き、ハリウッドきっての演技派として揺るぎない地位を獲得。
『羊たちの沈黙』のジョナサン・デミ監督が“エイズ”というシリアスなテーマに挑んだ感動のドラマ。





【レビュ-】
TSUTAYAにて名作100選でレンタルしてみました。
この作品、自分は以前観たと思っていましたが初見の作品でした。

トム・ハンクス、デンゼル・ワシントン共演の法廷もの といったら、自分が好きな感じの映画だ~と思っていましたが、この作品が描いているテ-マは非常に重たいもので「HIV」、「同性愛」、「差別、偏見」という、思わず身構えてしまいそうなものでした。 ですが、俳優陣の演技ときっぱりとした描写が非常に見応えがあり、それほど重いと感じず観る事が出来た映画でした。


トム・ハンクスが演じた優秀な弁護士ベケット。彼と一度、法廷で闘ったTVで有名な弁護士ミラ-はデンゼル・ワシントンが演じています。
この主演2人の演技が素晴らしかったですね。

フィラデルフィア イメ-ジ1


フィラデルフィアでも一番の有名で大きな法律事務所の若手敏腕弁護士、ベケットには上司や同僚には言えない秘密がありました。
ある時、全幅の信頼を得ていた上司から突然、手のひらを返したように解雇通告を受けます。 それはベケットの身体に表れた異常に気付いたから。ベケットは同性愛者でHIVに感染しているというのが分かってしまった為でした。

ベケットはこれを偏見、差別による不当解雇だと法律事務所の会社を相手に告訴します。しかし、彼には味方が居ませんでした。

ベケットを好奇の目に晒し、同じく偏見を持ち差別され、彼を弁護する者は居なかったのですが、以前法廷で闘ったミラ-が弁護を引き受けました。
ミラ-もまた、ベケットを偏見の目で見て、嫌悪感を抱いていましたが、彼は少しずつ変わっていくのですね。

少しずつ、ベケットに対し歩み寄りを見せ彼の尊厳を守ろうと変化していきました。 そして、ベケットもまた病が悪化しその姿は変化していきました。

この主演2人の変化する様が本当に素晴らしい演技で魅せてくれます。 ハンクスは姿形も豹変しています。オスカ-も獲得するほど高い評価を得ていましたね。ですが自分はハンクスの姿だけでなく、やはり素晴らしい演技力を評価したいですね。病に冒され弱っていく中に、強い信念を持つ力強い瞳。心が折れそうになる仕草や葛藤など、身体を痩せさせた姿形だけでない確かな演技がそこにあるのを見る事が出来たと思います。

フィラデルフィア イメ-ジ2


またデンゼルの方も、偏見と同性愛者に対する嫌悪感を抱いていた男が、ベケットと接するうちに少しずつ変わっていく過程で確かな演技を見せていました。
最初は握手も汚らわしい という素振りだったのが、ベケットの弁護をしていく内に徐々に、彼に対する接し方が変わっていきました。

この対照的な変化が観ていて凄く印象に残りました。


フィラデルフィア イメ-ジ3


また、テ-マがテ-マだけに、シビアな描写や台詞などもオブラ-トに包まずストレ-トに出てくるので、こちらも印象深く心に残るのですが不快感はありませんでした。
法廷のシ-ンも淡々と進み、ドラマとしては良くできていると思います。 特に、偏見を持っている側の主張はリアルに、こうした気持ちを抱くのだろうと説得力もありました。




この映画が創られた当時は、まだHIVやエイズに対する知識、情報が乏しかった時代だったでしょう。この映画に登場する人々と同じように偏見や差別が今よりも大きかったと思います。 空気感染や皮膚に触れると感染してしまう というような誤った情報が根付いていたこの時代に、このような映画が創られ問題に一石を投じた意義は大変、大きかったと思います。

また同様に同性愛についても大きな偏見と差別が存在していたでしょうね。 今でもまだまだ、そうした人々にはTV等で広く知れ渡っていても実際には、偏見が残っていると思います。

その当時にこうした不当な扱いを受け、差別される人は沢山居たと思います。この映画を通してHIVやエイズ、そして同性愛などを深く考えさせられました。
今、そんなに表立って話題にならないテ-マですが、今一度改めて考えてみたいと思わせてくれる映画でした。








ユウ太的評価 7点
自己評価ですのでご了承下さい。
皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。





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