2010-10-13 Wed 18:43
毎月恒例の、第13回「ブログ DE ロ-ドショ-」に今回も参加させて頂きました。
今回、イベントの開催時が個人的に試験の期間にバッティングしてしまいまして記事のUPが大変、遅くなってしまった事をお詫び申し上げます。 いつも企画を告知、業務連絡等をとりまとめて下さっているmiriさん、そして今回の作品選定をして下さいましたロッカリアさん、ご苦労様でした。(^^) さて、試験期間ではありましたが鑑賞期間の最終日に当たる10月3日に国家試験を昼間に終え、帰宅してからゆっくりと鑑賞致しました。 それまで試験勉強もなんとかやっつけではありましたが、精力的にこなし本番も無事に終える事が出来た安堵の中、このような素晴らしい映画をまた心から堪能出来ました事は本当に至福の喜びです。 3日の試験終了後、その夕刻過ぎに解答速報が出たので自己採点してみたら筆記試験はどうやら突破した模様であります。(^^)というわけで二重の喜びの中、この「アマデウス」を鑑賞出来ました。 この映画は自分は再見となります。前回はディレクタ-ズ・カットを観ていないと思っていたのですがしっかり鑑賞していました。でも今回はブル-・レイをチョイス。音響もボリュ-ムを上げていざ鑑賞。 いやはや、この季節に、そして緊張から解かれた開放感も手伝って芸術作品の様なこの映画はこの時の鑑賞にベス トな作品でありました。(^^) ロッカリアさん 本当にありがとうございます。(^^) 目にする美術や装飾品の見事さ、そして何と言っても素晴らしい音楽を耳にしてまさに癒しの時間となりましたが今回はまた違った印象をこの映画から受ける事となりました。 前回の鑑賞ではモ-ツァルトその人のことを色々と思わされましたが、再見となった今回はサリエリに注目して鑑賞する事が出来ました。 前回はサリエリという男を、モ-ツァルトの神懸かった天賦の才能に嫉妬し、その天才的な音楽を誰よりも理解してしまう自分の才能を呪い、神をも呪う哀れな人物だと受け止めていました。 自身も宮廷に仕える程の音楽の才能を持っていたサリエリ。その才能とセンスもまた優れ、故にモ-ツァルトの音楽の凄さを誰よりも深く理解していたのでしょうね。 理解出来るからサリエリは同時にモ-ツァルトの生み出す音楽に心酔し、誰よりも愛していたと気が付いたのです。そしてモ-ツァルトの創る世界に神の声を聞き、神の意志を感じたのかも知れません。 それはサリエリもまた天才だったから理解出来たのでしょう。モ-ツァルトの音楽は人間には創り出す事は出来ない、神が創作したものなのだと。 サリエリはモ-ツァルトが創り出す音楽を誰よりも愛していたのだと思います。本当はモ-ツァルトの事も殺すつもりは無かったんじゃないか? そう思うとこの作品、もの凄い深い人間ドラマに見えてきました。ミステリ-ではなくヒュ-マンドラマに。 この映画はモ-ツァルトの映画ではなくサリエリの物語なんだと今回の鑑賞で感じる事が出来ました。だからタイトルも「モ-ツァルト」とはせず「アマデウス」なのでしょうか。 特に印象に残ったのは「レクイエム」をモ-ツァルトと共に書き上げている時のサリエリの表情。至福に満ちていて神が降りてきているのを感じ取っているかの様なあの顔がとても良かったです。 モ-ツァルトに神を感じたサリエリはその神を恨み憎んだ。モ-ツァルトを亡き者にしようとする事はイコ-ル神に逆らう行為だと思いますが、「レクイエム」を書いてる時にまたその素晴らしい旋律に神の意志を感じ取っているのでしょうね。 その姿は本当に音楽を愛し、神の恩恵に感謝しているかの様に見えました。 通じて、全体的にやっぱりアントニオ・サリエリを演じたF・マーレイ・エイブラハムの演技は素晴らしいとしか言いようがなくなってしまいました。 こうして鑑賞し直し、振り返ってみると前回の記事は、自分もまだまだ青いなと思わざるを得ません。過去の記事 真の天才を唯一、理解する事の出来る天才サリエリの物語。こう思うとまた違ったものが見えてくる。 再見によってこの「アマデウス」がもっと好きになった、そして映画って面白いなぁとまたまた感じる事の出来た今回の「ブログ DE ロ-ドショ-」でした。(^^) 最後に、素晴らしい音楽をもう一度。。。 スポンサーサイト
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2010-09-19 Sun 16:40
![]() 【スト-リ-】 杜の都・仙台。野党初の首相となった金田が、市内で凱旋パレードを行うその日、数年ぶりに大学時代の友人・森田に呼び出された青柳。 懐かしい再会も束の間、いきなり森田から「お前、オズワルドにされるぞ」「逃げろ。とにかく逃げて、生きろ」という忠告を受ける。爆発音がしたかと思うと、警察官たちが、二人が乗っている停車中の車に駆け寄り躊躇なく発砲する。金田首相が暗殺されたのだ。 身に覚えのないまま、見えない巨大な力によって首相暗殺事件の犯人に仕立て上げられた青柳は、厳戒な警備網が敷かれた仙台市内を逃げ続ける・・・。 2008年本屋大賞、2008年山本周五郎賞を受賞した伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』を映画化。 【レビュ-】 また伊坂幸太郎原作の映画と言う事で注目していた作品。 この映画のテレビでの紹介を見て、とても面白そうだと思っていた作品でもありました。小説は未読です。 日本の首相暗殺事件に主人公が巻き込まれ、どうなっていくのか!?というテレビの紹介を受けて、伊坂作品だし果たしてどのようなプロットで楽しませてくれかというのを大いに期待して臨んだDVD鑑賞でした。 しかし、自分的に率直に言ってイマイチな映画となってしまいました。 主演は堺雅人さん。我が家では彼を堺さんと呼ばせてもらっておりますが、とても好きな俳優さんであります。 彼のイメ-ジはいつもニヤけているお顔なので「ニヤ男」とも呼んでおります。 以前のNHK大河ドラマ「新撰組!」での山南敬助役で凄く好きになった人なのですが、優しそうな感じでその顔から人柄が滲み出ている様なあの笑みがとても印象に残っています。でもそのお顔がどんな役の時も、シリアスな場面の時もいつも「ニヤけている」様に見えてしまい、ある意味強烈なキャラとして我が家では皆、堺さんを好きになったという経緯がある俳優さんなのです。いえ、バカにしているわけでは無く、自分もとても好意的に堺さんを見ております。 そんなニヤけた印象の強い堺雅人は今回の役には自分はピッタリだったと思います。 ![]() 物語は野党初という快挙を成し遂げた日本の首相が、地元に凱旋して来てのパレ-ドの最中、爆破テロを受け暗殺されるいきなりの導入。 そして巨大な陰謀が見え隠れする何者かによって、首相暗殺の首謀者にされようとしている所から始まります。 主人公青柳の友人、森田の台詞「お前、オズワルドにされるぞ!」と何が何だか分からないけどヤバイ雰囲気がビシビシ伝わってきます。 ケネディ大統領が暗殺された時の様に、青柳も何かの陰謀で犯人に仕立て上げられていると、観ている側もいきなり物語に引っ張られ逃走劇を見守る事になります。 このいきなりの展開は初っ端から謎を押しつけられ、そこから始まる逃亡劇にグイッと腕を掴まれたまま強引に連れて行かれる感覚で良かったですね。この映画の紹介や予告とかでも「これは観たい!」と興味を惹かれる出来になっています。 ![]() しかし、その後の逃走ドラマは徐々に失速していった様に思えました。 次々に登場する人物達が主人公を助けて行くのですが、昔からの友人ならともかく、よく分からない人達が手を貸してくれる意味が理解出来なかったです。 それと凄い陰謀めいたシリアスな逃亡ドラマのはずなのですが、アクの濃いキャラが多く登場するのと、上でも書いた様に堺さんのニヤけた様なお顔が、この物語をシリアスにはしてくれません。 ですので観やすいと言えば大変、聞こえは良いのですが自分の様にもっとハラハラのサスペンスを期待してしまうと肩すかしを喰らってしまいますね。 まぁ全体的にコミカルに仕上げ、サスペンスやミステリ-と言うよりも青春ものとして製作されている映画なのかなと鑑賞して感じてしまいました。 キャストはなかなかの豪華な顔ぶれだと思いましたし、演技も安定感があったと思いますが、過去の伊坂作品映画に比べるとあまり印象的なシ-ンがなかった気がします。 その中で伊坂作品ではお馴染みの濱田岳君は良い存在感を出していました。我が家では「ビックリした?」がちょっとしたブ-ムになってしまいました。まぁ色々とツッコミ所も満載でしたが。。。 ![]() 最後のオチも、伊坂作品では定番となった以前のシ-ンとの繋がりも、過去の作品達のものよりも驚きも感激も少なかったです。これだったら「フィッシュスト-リ-」のほうが最後のオチは連鎖が効いていて完成度は良かったです。 全体的にはイマイチな作品という感想になってしまいましたが、笑えるシ-ンも多かったり、ツッコミも多かったりとそういう意味では面白かったですかね。 もっと「お-っ!」とか「なるほど~」と唸らされるものは次回に期待と言ったところでしょうか。。。。 ユウ太的評価 6点 自己評価ですのでご了承下さい。 皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。 |
2010-09-18 Sat 17:52
![]() 【スト-リ-】 アパルトヘイト撤廃を導き、南アフリカ共和国大統領となったネルソン・マンデラ。それでもなお色濃く残る、白人と黒人間の差別や経済格差の是正を目指し、彼は同国代表のラグビー・チームのキャプテン、フランソワ・ピエナールと手を結ぶ。そして、白人と黒人によって結成されたチームで、ワールドカップへの出場を目指す。 クリント・イーストウッド監督、モーガン・フリーマン、マット・デイモン共演による感動ドラマ。 【レビュ-】 イ-ストウッド監督作品という事で、観たかった映画でした。 自分のイメ-ジとして、単純にラグビ-を扱ったスポ-ツもの と先ず最初にそう思っていたのですが、そこはイ-ストウッド監督だし、俳優陣もモ-ガン・フリ-マンにマット・デイモンと豪華なキャスト。 一体どんなドラマを見せてくれるのだろうと思わず期待してしまいましたが、その通りのなかなかの映画でした。 自分が感じたのは素直にスポ-ツものと言うより、ネルソン・マンデラと南アフリカを描いた映画だなぁと深く感銘を受けました。 モ-ガン・フリ-マンが演じるマンデラ大統領。その姿は「マンデラの名もなき看守」でも描かれていた様にとても知的で紳士的な人物のネルソン・マンデラでした。 彼が言う台詞、行動、政策などは以前から色々なものを通して少し、分かったつもりでおりますが本当に紳士的でまた知識も兼ね備えていて尊敬に値する人物だと改めて感じる事が出来ました。 映画だからそれは多々、脚色はあるだろうと思いますが、あの混迷を極めた大変難しい時の黒人大統領としていかに人々を導いていったのか そんな事も描かれていてとても分かりやすかったです。 ![]() この映画で描かれるマンデラという人物のここが素晴らしいなと思ったのは、誰にでも笑顔で挨拶をするところ。 これはそれまで対立をし、迫害を受けてきた白人達にも同じように接する事で誰よりも先に大統領が率先して行っている事が素晴らしいと思いました。 それまで長きにわたる獄中の中で、どれほど耐え、苦しんできたかは想像に容易いと思います。同胞も投獄されたり不可解な死をもって抹殺されたりその数は計り知れない程。 でも、それでもマンデラは相手を知る勉強を欠かさず、そして赦した。普通の思考やメンタルでは出来ない事と思います。 そうした彼が思考した事や、行った事柄がとても分かりやすく描かれていたと思います。 その中の一つがラグビ-というスポ-ツを生かした政策でした。 これは「政策」だと思いますね。 南アフリカのラグビ-・ナショナルチ-ムを大統領自らが全面支援する事。これは一か八かの懸けにも似た体当たりの政策だったことでしょう。 当時、アパルトヘイトの象徴ともされていたヨ-ロッパ系白人が中心のナショナルチ-ムを大統領自らが受け入れ、世評の風当たりも耳にせず支援していく姿は大胆で、とても寛大な物として見て取れました。 しかし、これも相手(白人)を長く研究し、理解して赦したから出来た事だと思いました。そこまでに至る流れや経緯も見事でしたね。 そして、当のラグビ-・ナショナルチ-ム。キャプテンのピエナ-ルを演じたマット・デイモンもとても良かったです。 大統領と接し、口にされなくとも自国開催のワ-ルドカップ優勝を肌で受け止め、迷いの暗礁に乗り上げた弱小チ-ムをまとめ見事に復活させた闘将を自然に演じられていたと思います。 ![]() この映画、派手さはそんなに無いのですが、要所要所で熱くさせるのがとても上手いなと感じた映画でもありました。 後半からのラグビ-の試合シ-ンでは思わず力が入ってしまう程、のめり込んで観てしまいました。これはスポ-ツもの特有の良さがあると思います。 特に決勝のニュ-ジランド代表「オ-ルブラックス」の登場、彼等による試合前の闘いの儀式「ハカ」など、本当に気合いが入ってしまいました。 また、イ-ストウッドらしい緊迫した場面作りも忘れられません。 冒頭から大統領が日課としてる早朝ランニングで出くわす怪しい車両のシ-ンで、未だ安定していない南アフリカの情勢を匂わせたり、大躍進を見せるラグビ-チ-ムの試合前のシ-ンでは、差別や格差社会を人々が乗り越えたかと思えた最中、まだ反対勢力がいるのかと思わせるジャンボジェット機のシ-ン等、含みを持たせ緊迫させる良いアクセントを入れて映画に厚みを感じさせてくれました。 ここら辺がイ-ストウッド監督のらしいところであり、自分も好きなところであります。 ただのスポ-ツものでは仕上げず、社会派の味付けも丁寧に加え、尚かつネルソン・マンデラという人物を上手く描いた伝記もの、実話映画としても観る事が出来る贅沢な映画。 決して派手さはありませんが、良くできている映画だと思いますし、安心して観る事が出来る映画だと思います。 スポ-ツが世界を変える。 スポ-ツ好きの自分にはたまらない内容ですし、南アフリカの歴史を知るのにも分かりやすく良い材料になる良作だと思います。 本当、観ていて思わずニッコリしてしまう良い映画ですね! ブラボ-!スプリングボクス! ブラボ-!マンデラ! てな感じです。(^^) ユウ太的評価 8点 自己評価ですのでご了承下さい。 皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。 |
2010-09-04 Sat 18:34
![]() 【ストーリー】 漢方薬店で働きながら一人息子のトジュンを育て上げた母。二人は貧しいながらも、母ひとり子ひとりで懸命に生きてきた。息子は、内気だが朗らかな純粋な青年であった。ある日、二人が住む静かな街で凄惨な殺人事件が起きる。一人の女子高生が無惨な姿で発見されたのだ。事件の第一容疑者として、トジュンの身柄が拘束された。彼の無実を証明するものは何もない中、事件の解決を急ぎ警察は形ばかりの捜査を行い、トジュンの逮捕に踏み切ろうと画策する。一方、弁護人はやる気もなく、有罪判決は避けられないように見えた。無実を信じる母親はついに自ら立ち上がり、息子の疑惑を晴らすため、たった一人で真犯人を追って走り出す。 『殺人の追憶』、『グエムル―漢江の怪物―』のポン・ジュノ監督が、永遠に失われることのない母と子の絆を描くヒューマン・ミステリー。2009年度カンヌ国際映画祭<ある視点>部門正式出品作。 【レビュ-】 TVで紹介されていたのを見て、とても鑑賞したかった作品。 監督は『殺人の追憶』でも濃厚な作品を見せてくれたポン・ジュノ監督 ということもあって大変、興味を抱いて鑑賞に臨みました。 前回、鑑賞した「殺人の追憶」はとても見応えがあった重く濃厚なサスペンスでした。同じくこの「母なる証明」もポン・ジュノ監督らしい重く、そして深い作品でした。韓国の映画にはこうした雰囲気の映画が高評価を得ています。『オ-ルド・ボ-イ』なんかもそうですね。これも見応えがあった映画です。 本作もジャンルとしてはサスペンス、ミステリ-なのですが、自分はこの映画をシリアスのカテゴリ-に入れたいと思い、敢えてそうさせて頂きました。 なぜなら同監督の映画として、どちらもずっしりと重くのしかかる様な映画でとても面白いのですが、良く出来ているのは「殺人の追憶」の方で、色々と深く考えさせられる余韻も結構なものでした。 一方、今回の「母なる証明」は同じ様な雰囲気を持つ、やはりずっしり重い作品です。しかし、衝撃度は本作の方が上になりました。その衝撃は鑑賞して味わって頂きたいのですが、描いている物や人物設定がタブ-なものだと思いますし、シリアスそのものだと感じたからです。 色々と考えさせられ後味の悪い、しかし記憶に残る映画だったと思います。 物語の冒頭、主演キム・ヘジャの怪しい踊りからこの映画は始まります。 だだっ広い草原の中、変なおばさんが変な踊りを踊っているシ-ンからの導入。いきなり何なんだ?と思わされましたが、この時すでに監督の仕掛けた伏線にはまっていたのです。 ![]() その後、スト-リ-の前半は、主人公の母親(この役には名前が与えられていない)の一人息子、トジュンの純粋な姿やコミカルな仕草などに笑わせられます。 トジュンは知的障害を抱えており、その息子を人一倍可愛がり、守っていく母親の姿を描いた映画だから「母なる証明」というタイトルなのだと思っておりました。 トジュンの親しい友人はいわゆる悪友だし、知的障害を抱えてるので弱者である息子を母が愛情を持って守っていくスト-リ-だと見受けられました。前半の内は。 その町で起きた凄惨な殺人事件。トジュンの奔放な行動により、彼が容疑者として拘束されます。 一人息子、まして障害を持ち心は純真無垢なトジュンを守ろうと、彼の疑惑を晴らす為、必死に走る母の姿は確かに「母なる証明」でした。 ![]() ところが、物語は急転します。 後半はそれまでのちょっと滑稽な、思わずクスッとさせられるやりとりや、息子の無実を信じ奔走する母親の愛情劇のドラマで緩んでいた心が一気に奈落まで突き落とされる様な、キュ-っと心臓を掴まれる程のシリアスなドラマへと変わります。 この変わり様は「殺人の追憶」にもありました。物語のスピ-ドが緊迫度も加速力に変えてギアチェンジしていくのです。 この事件の真相に迫っていくシ-ンは、本当に衝撃的でした。急変するからそれは倍加します。 そしてタイトルの意味も、違う形の意味として色濃く映ってくるから強烈な印象を与えられます。 「母なる証明」というのが、同じなのは変わらないのですが、その真意の違ったものが顔を現すのでした。その顔は人間の心の奥深くに眠り、普段は顔を出さない醜いもの。でもそれは親の愛情が深ければ深い程、否、きっと「母親」だから出てきた心根の感情だと思わされました。 映画のタイトルまで絶妙に練られていると感じます。 ![]() また映像も全体的に仄暗く、雨のシ-ン一つとってもピンと張りつめた様な空気感や緊張感ある映像は変わらずに、雰囲気を醸し出していました。自分はこの監督の撮る、闇夜に降る雨のシ-ンがたまらなく好きです。 衝撃的な事件の真相から次の悲劇、そしてラストまでの間、色々と考えさせられるものもあり、その解釈は人によって多少異なると思います。 特にトジュンの不可解な言動や行動はちょっと難しいですね。これは色んな人の解釈を聞いてみたいと鑑賞を終えてからそう思いました。 そんな余韻を残す事件終息の後、冒頭に出た母の踊りを再び目にします。 最初に見た踊りは「変なおばさんの変な踊り」位にしか感じなかったものが、この物語の一番最後に再び見ると、とてもやり切れなく、何とも言えない深い余韻を残すものに感じるから凄いと思いました。監督のセンスを感じさせられます。 映画としての質、サスペンスの面白さとしては「殺人の追憶」が優れていると思いますが、衝撃度と色んな想いにさせられ余韻を多く残すのはこの「母なる証明」が上だと思います。 韓国映画に多い、重く暗い重厚なシリアスドラマが好きな人にはお勧めな作品です。きっと心を一気に突き落とされると思います。そうした作品が好みの方は是非! 観終わった後味はかなり悪いと思いますが。。。 ユウ太的評価 8.5点 自己評価ですのでご了承下さい。 皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。 |
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