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2009-11-15 Sun 18:25
![]() 【スト−リ−】 ある朝、ニューオーリンズの証券会社で銃乱射事件が発生。犯人は11人を射殺、最後には自殺した。 この事件で夫を失った女性セレステが地元のベテラン弁護士ローアを雇って、犯人の使用した銃の製造メーカー、ヴィックスバーグ社を相手に民事訴訟を起こす。2年後、いよいよ裁判が始まろうとしていた。被告側は、会社の存亡に関わるこの裁判に伝説の陪審コンサルタント、フィッチを雇い入れる。彼は早速あらゆる手段を駆使し陪審員候補者の選別に取り掛かる。やがて陪審員団が決定するが、その中には謎に包まれた男ニックも含まれていた・・・。 『ザ・ファーム / 法律事務所』 『ペリカン文書』 など多くのヒット映画の原作者としても知られるベストセラー作家ジョン・グリシャムの『陪審評決』を基に映画化した緊迫のリーガル・サスペンス。 【レビュ−】 第4回「ブログ DE ロ−ドショ−」の対象作品として鑑賞いたしました。 毎回、お誘いして下さり、そして皆様と共に楽しい時間を過ごさせて頂いております。本当にありがとうございます。(^^) 自分は以前にもこの「ニュ−オリンズ・トライアル」を鑑賞していましたが、今回改めて再見いたしました。(前回の記事はこちらで) しかし、再見にもかかわらず冒頭から食い入る様に鑑賞し、前回鑑賞時よりも楽しめた作品となりました。(^^) やはり日本でも裁判員制度が始まり、こうした陪審制の裁判に関心が高まった事などで色々と視点が変わったのが楽しめた要因の一つで、難解そうな裁判の流れなど今一度、勉強にもなった今回の鑑賞でした。 それと一度観て知っているので冒頭から以前とは違い、スト−リ−の解読に心を向けるのではなく役者の演技や編集、伏線、カメラワ−クなどに注目出来たのも、何だかとても面白い見方で鑑賞する事が出来ました。 感想は前回の記事に書いてあるので今回は違う事を書いてみようと思います。 物語の最初から幸せそうなホ−ムビデオを映し、間を入れずに事件勃発のシ−ンへと入る流れ。 この時点で幸せな普通の生活を、いきなり銃で奪われた悲劇を強調するかのように見せられ、観客を一気に引き込んでいます。 この裁判に注目するよう、計算された物語の始まり。 知らずのうちに映画の中の裁判に連れて行かれ法廷にと心を向けられます。 続いてジ−ン・ハックマン演じる陪審コンサルタントの凄さ、腕利きの様子が陪審員選定作業の中でクロ−ズアップされます。 陪審員になりたかった男が暴れるシ−ンで、被告側にとって不利な陪審となるのを見破ったのを見せ、このフィッチという男、只者ではないと見ている者に強烈に解らせる。 導入部から、もうこの映画にグイグイ引っ張られていたんだなぁと分かりました。 ![]() そうした製作側の意図がすごく良く分かる、今回の視点。 自分自身楽しみながら鑑賞していましたね。 対する原告側のダスティン・ホフマンも落ち着いた雰囲気で流石の演技。穏やかな庶民の味方的な弁護士をそのまま演じるのですが、胸に秘めた熱い心もキチンと滲ませて演技を披露していたと思います。 ![]() やはり圧巻なのは裁判所のトイレで対峙する二人の対決シ−ン。この映画の見所だと改めて思いました。 揺さぶりを掛け続けるフィッチ。ロ−アの用意した重要な証人を消し、裁判の流れを自分の方に向け完璧な勝利を掴む為の工作。 これに対し、きっと普段は怒りの感情を出す事はほとんど無いだろうと思われるロ−アが感情を爆発させフィッチに詰め寄る。法を侮辱し、審理を妨害するフィッチに正義とモラルをぶつけるのですが。。。 ![]() このシ−ンは二人とも見事な演技でした。 ここでロ−ア弁護士の想いは揺れ動くのですね。感情や心理の微妙な変化を見事に出していたと思います。 ハックマンは凄腕の陪審コンサルタント。その素性はモラルもどこ吹く風の、金で裁判を操る非情で冷酷な人物。そんな男を本当に完璧主義者のように冷徹に、時には激しく感情を露わにする起伏の激しい演技で迫力がありました。 ホフマンは自分の経験と腕、勘を頼りに弱きを助ける庶民派ベテラン弁護士。しかし、見えない力に流され法の力だけではどうする事も出来ないという苦悩に揺れ、そして最後には自分の信念を貫き金で勝利を買う事は捨てるという、正義の人を素晴らしく演じていました。 この二人の演技は申し分ないですね。 それとこの二人を掻き回すもう一つの勢力がありました。 そのパワ−バランスがこの物語を大変、面白いものにしているのですが、陪審員9号となったジョン・キュ−ザック演じるニックことニコラス・イ−スタ−。そしてもう一人レイチェル・ワイズ演じるマーリー。 彼らの目的はなんなのか?裁判の行方はどうなるのか? この二人がフィッチとロ−アを揺さぶる揺さぶる。しかし、敵のフィッチもプロですから逆に危険な目に遭います。 リスクが大きすぎる賭け。何故、二人はここまでやるのか? ![]() 駆け引きや妨害、心理戦があり非常に見応えがあります。 他の裁判ものにはない面白さがこの映画にはありますね。 ニックとマ−リ−の素性が段々と分かってきて、彼らの真の目的が明かされた時、そしてほぼ同時に裁判の評決が決まるのですが一回目鑑賞した時よりも、ブワ〜ッと感激が込み上げてきました。 原告、被告両側に迫りつつも結局最後までイニシアティブを握り操作していたのは初見の時は分かりませんでした。彼らの思うシナリオ通りに事が進んでいたとはね。 その事は全部、知っていたのですが再見しても面白い。ていうか、より楽しめました。 再見して特に印象に残っているのがシ−ンの繋ぎの編集の上手さ、評決が出た後のフィッチとロ−アの映像。 ロ−ア弁護士の悠々と誇らしげに歩く姿をゆっくりと追うカメラの映像と、頭を抱えながらよろめき歩くフィッチを追うカメラは乱れ、ブレまくるその映像の対比も、撮り方で表す両者の心理状態をこんな所でも上手く出しているのかとニヤリとしてしまいました。 映画ってスト−リ−や脚本だけじゃないんだなと、今更ながら改めて感じさせられました。 そうやってまた違った視点で観るとスト−リ−、キャスティング、編集、構成など様々な点でもレベルの高い映画だったんだと思います。 再見も良いものですね。(^^) この作品の良さに気付かせて頂き「ブログ DE ロ−ドショ−」の新たな楽しみ方も発見する事が出来ました。今回もとっても楽しかったです。 本当に有意義で素敵な企画だと思います。 改めまして皆様には感謝を申し上げたいと思います。 そして今回、この作品を選んで下さいましたケンさん、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。 それと皆様、本当にありがとうございます。(^^) |
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2009-11-03 Tue 17:57
![]() 【スト−リ−】 アジア最大のスラム街・ムンバイで育った少年ジャマールは、世界的人気番組「クイズ$ミリオネア」にて一問を残して全問正解、一夜にして億万長者のチャンスを掴む。だが、無学な彼は不正の疑いをかけられ、番組の差し金で警察に連行され、尋問を受けることになってしまう。 彼は一体どうやって全ての答えを知りえたのか?そして、彼がミリオネアに挑戦した本当の理由とは―? 運じゃなく、運命だった。 『トレインスポッティング』のダニー・ボイル監督が手掛けた社会派エンタテインメント。2008年第81回アカデミー賞最多8部門を受賞! 【レビュ−】 第81回アカデミ−賞にて8部門受賞したというこの作品。勿論、劇場鑑賞したかったのですがやっとDVDにて観る事が出来ました。 オスカ−を獲ったという事で当然、鑑賞前の期待値は上がりました。 有名なあのクイズ番組「クイズ・ミリオネア」は日本でも放映され、自分も観た事があるのでこの映画の内容は、だいたい予想出来るものだと思いました。 でも非常にテンポ良く、そしてインドのパワフルな力を感じた映画でした。 が、しかし 自分的には「もうちょっと」な映画だという感想になりました。 スラムで育った無学な青年が、クイズに次々と正解し億万長者になるチャンスを掴んだ。しかし、それにはインチキがあるのじゃないか?と警察に連れて行かれ尋問を受けます。 そこから彼がそれまで歩んできた過酷な人生を回帰していくという構成でしたが、この幼年期から青年になるまでの本当に過酷なスラムでの生活が、自分には見応えがありました。 インドという国は格差が大きく存在する国なので、スラムで生きる貧困層の人々の生活というのは本当に過酷なのだろうというのは以前から知っていました。 自分が学生の頃にインドに旅行した教師から聞いた話によると、インドに着いて空港から町へと出るとあっという間に100人以上の人に囲まれ「恵んで下さい」と両手を出され物乞いにあう。と聞いた事がありました。 その話を聞いて、インドという国のスラムを想像していましたが、やはり過酷な場所でしたね。 しかし、そんなにシリアスにすることもなく、この映画に描かれている人々や子供たちはとても逞しく、必死に生きていました。 それがまた、生き生きと描かれていたのが好印象でした。その辺りは「それでも生きる子供たちへ」のように興味を持って観ていたのですが、同じく必死に生きて、とにかく「食べる事」をあらゆる手段で達成していくシ−ンは面白くもあり、色々と考えさせられるシ−ンだったですね。 他にも宗教的な争いやストリ−トチルドレンなど、深刻で悲惨な状況も暗に訴えているのですが軽妙なタッチでそれらを描き出していました。 ![]() そのように過酷な人生を振り返りながら、その時々で体験した事柄の中にクイズの正解があった。というのは大変、面白かったと思います。 主人公ジャマ−ルがそれまでの辛い人生で、必死に生きてきた中に自然と得ていた経験と知識。冒頭に問いかけられた4択の答えも容易に導かれるのではないでしょうか? しかし、何故か自分は物足りないというか、イマイチというか、何だか心に響くものが薄かったです。 それは過剰に期待しすぎたからなのでしょうか? う−ん。なんかもっと、こう、「アッ」と思わせる山が欲しかったような。 前半の幼少時代はテンポも良く、色々な事が次々と起こったから面白かったです。 そしてラストの問題でのライフライン「テレフォン」のシ−ンなども、ちょっとハラハラして良かったと思います。 やっぱり途中でしょうか。 中盤から少々ダレてしまったような気がします。特に兄の存在が良く分からなかったです。悪いどうしようもないチンピラだったのに、急に良いヤツになったり。。。 ラティカもあんな悲惨な状況の中、逃げだそうとしなかったのかな とか。。。 いまいち納得がいかない感じも残ってしまいました。 兄の態度が変わった心境の変化をもっと掘り下げて欲しかったなと思います。 と不満を書いてしまっていますが、全体的にはテンポよく、とてもエネルギッシュに描かれたエンタテイメントだと思いました。 音楽が特に良かったですね! それと最後のダンスシ−ンはかなりご機嫌な映像でした。 ![]() 結果、観終わってみれば楽しかった作品でこの映画のパワ−も大いに感じたのですが、何故か「あ、良かったね」とあっさりした感じです。 印象には深く残らない、そういった感じです。 なのでレビュ−としては楽しいはずなんだけど、あっさり消化しちゃう映画。みたいなところでしょうか。 評価もまぁ普通の、なんだか不思議な作品だなぁと思います。 ご覧になった皆さんはいかがだったでしょうか? A.すごい楽しかった!感動した! B.それなりに楽しめた。良かったと思う。 C.ユウ太と一緒。普通。 D.つまらない 「オ−ディエンス」でお願いします。(^^) ![]() ユウ太的評価 6点 自己評価ですのでご了承下さい。 皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。 |
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2009-11-01 Sun 18:33
![]() 【ストーリー】 遺伝子研究をする兄・泉水と、自分がピカソの生まれ変わりだと思っている弟・春。そして、優しい父と美しい母。平穏に、そして陽気に過ごすこの家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった時、事件は始まる。謎の連続放火事件と、火事を予見するような謎の落書き(グラフィティアート)の出現。落書きと遺伝子暗号の奇妙なリンク。春を付け回す謎の美女と、突然街に帰ってきた男。すべての謎が解けたとき、24年前から今へと繋がる家族の"謎"が明らかになる・・・。 強い絆で結ばれた家族の決断とは? 常識を超えた大きな愛に心で泣く、家族の愛と謎の感動ミステリー。 発行部数122万部突破の大ベストセラー感動ミステリーがついに映画化!! 「このミステリーがすごい! 2009年版」第1位受賞作家・伊坂幸太郎の最高傑作!! 【レビュ−】 この作品は先ずタイトルに非常に興味を持ちました。 この不思議なタイトルの意味を知りたかったのと、劇場公開時のシネコン雑誌で取り上げられていたのを読み俄然、鑑賞したかった作品です。 劇場での鑑賞は実現しませんでしたがようやく、DVDにて鑑賞。 原作が「アヒルと鴨のコインロッカ−」の伊坂幸太郎作というのも大変に興味がありました。 原作は未読なのですが、原作と同様に始まる冒頭から何やら穏やかでない物語の始まり。 主人公の兄弟、兄の泉水と弟の春。 この兄弟が実に良くて自分は加瀬亮は前から雰囲気のある良い役者だなぁ と思っていたので嬉しかったですね。 それと弟の春を演じた岡田君が本当にいい男で、この二人に自然と引き込まれていました。 が、この時もうすでにこの物語にある謎の伏線になっていたとは自分も後で知る事になりました。 ![]() この物語はミステリ−作品といわれていますが、ミステリ−部分というのはそんなに複雑な推理などは要らない程、「謎」に関しては少しずつ明らかになってくるので謎解きを楽しむ話ではなかったですね。 家族の謎や事件は途中で完全に明らかになってしまいます。途中までは「ほう、ほう。」「なるほど。」 とミステリ−な部分がありますが、それよりも大きなテ−マがこの作品にはありました。 それは「家族の絆」でした。 謎解きの部分にDNAなど難しい分野の話が出てくるのですが、これが深い意味を持っていました。 この先の謎はここではもう、触れませんが暗号のように使われていたものが、この物語に非常に大きな意味を持っていました。 家族の絆。父親と母親、兄と弟のこの4名とタイトルの「重力」、「ピエロ」。 最後まで観ればこの意味が解ります。 ピエロはこの家族だったんだなぁ。ピエロは笑っているけど目の横には涙が一粒。顔で笑って心では泣いて・・・。 彼らの生きてきたそれまでが切なく、でも強く生きてきた。そして強い絆で結ばれる。。。 最後のシ−ンはこの家族の全てを象徴していました。 父、母の両親は強かった。特に小日向さんが良い感じで演じた父親は一見、穏やかで真面目だけが取り柄みたいな印象ですが強かったです。 現実にもし自分があのような事に直面したら、神様に「自分で考えろ」と言われても考え込んで頭がおかしくなりそうです。 父は強かった。うん、良かった。 ![]() 色々な伏線があり、少しずつ解ってくる謎、家族の過去。自分は静かに引き込まれました。そして意味が解った「オチテクル」冒頭とラストのシ−ンも、う〜ん。思わず唸ってしまいます。 伊坂作品は本当に深いなぁと、今回も思わされましたがシリアスな問題に色々と触れていました。 人によっては共感出来ないというテ−マや描写が入っていますし、彼らの取った行動に賛否両論が勿論、あると思います。 それでも重さを感じさせない作りと余韻は流石、最高傑作と言われた作品だと思います。 子供時代を演じた子役さんたちも加瀬、岡田両氏に姿も雰囲気も本当によく似ていて、素晴らしかったと思います。 ![]() 俳優陣がとても良かったですね〜(^^) それとやはりタイトルの妙。この「重力ピエロ」と付けられたタイトルには深い深い、意味がありました。自分はこの意味を知りたくて鑑賞したのですが、意味が解って本当に深くて上手いなぁと思いましたよ。 今回も、またまた引き込まれた伊坂作品でした。 ユウ太的評価 7.5点 自己評価ですのでご了承下さい。 皆さんもよろしかったらコメントに評価を入れて下さいね。 |
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